手仕事フォーラムblog

手仕事フォーラムのメンバーが、日々発見した事や物をお届けします
瀬戸の「馬の目皿」

瀬戸焼のスタディーツアーで最初に訪れた「瀬戸蔵ミュージアム」。

展示されている瀬戸焼の歴史を館長自ら案内、解説してくださいました。

 

2Fには、瀬戸焼の歴史ごとの変化が、実物を通じて知ることができる

とても興味深い展示があり、その中に古い「馬の目皿」が展示されていました。

 

瀬戸の灰釉陶器に絵付がされるようになったのは、

江戸時代後期、肥前の磁器が大量に世に出回るようになってから。

磁器を作る技術がまだなかった瀬戸では、染付の磁器に対抗して、

瀬戸特有の灰釉陶器に様々な絵付けが施されるようになりました。

その中のヒット商品の一つが「馬の目皿」だったそうです。

 

こちらが展示されていた、馬の目皿が描かれるようになった初期の物。

 

こちらが、横山さんの連載「昔の物今の物」に掲載されている馬の目皿。

「目」の模様に違いが見られます。

 

時代によって「馬の目」の模様が変わります。

初期(写真上)のものは、「目」のほぼ中央から筆が始まっているのに対して、

時代を追うと、筆の始まりが「目」の下側に寄っていくのだそうです(写真下)。

館長曰く、「大量に作られるようになって、描きやすい描き方に変わっていったのでは」とのこと。

 

このような同じ模様でも時代毎に変化が見られるのは興味深く、
また、それぞれに違う良さ、面白さがあるように感じられました。
| 久野民樹 | いろいろ | 07:06 | - | - |
瀬戸スタディーツアー 瀬戸本業窯にて

手仕事フォーラムに参加し、焼き物、ガラス、編組品の職人技を

何回か間近に見る機会がありました。

共通して言えることは、腕の良い職人は手数が少ないということです。

それは特に数を作らなければならない、いわゆる数モノづくりに顕著です。

一つ一つに時間をかけていられないので、

おのずと躊躇なく淀みのない動きになるのでしょう。

しかし、それは数をこなせば誰にでも出来るという訳ではなさそうです。

 

一つ一つの動作を最小限にして、決め所を逃さずに決めていく。

それは見ていて惚れ惚れするような簡潔で完成された動作です。

結果として、原料をこね回さないからでしょうか、

出来上がった物は伸びやかで健やかです。

角湯呑みなら一日に200個は作っていたという水野雅之さんは、

間違いなく現代を代表する名工の一人でしょう。

今は轆轤仕事の合間合間で粘土を練ったりしますが、

粘土を練る職人がいたころは、

水野さんは延々と轆轤から降ろしてもらえなかったそうです。

 

 鋭い眼光で、キビキビと、しかし柔らかく轆轤をひく水野さん

 

今回、自分が職場で普段使いしているカップを持っていきました。

水野さんはそれを手に取り、

「なかなかここまで綺麗な貫入は珍しい。これは栗灰でやったときですね」

と言っていました。

両の手で包み込むように持つ仕草が、

先ほど見せていただいた轆轤を引く手つきと同じで、

このカップが、この人の手から生み出された物なのだなと、

分かり切ったことながら、妙に納得してしまい、

実にしみじみと感動しました。

毎日、コーヒーを飲んでいるカップ。

| 中村裕史 | 報告 | 19:21 | - | - |
「日々のごはん、日々のうつわ」フェア開催中
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尾山台“手しご”から様々な器を出展、展示販売しています。
会期は
ゴールデンウィークの頃まで・・・どうぞお出かけください。

“手しごと”で「手しごとではじめる暮し」がはじまっています。
かご、木工品、陶磁器・・・新年度の新しい生活にふさわしい“暮しの相棒”を探しに、
尾山台へもお出かけください。
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| 管理人 | お知らせ | 05:00 | - | - |
牧師館 オープンハウス
愛媛民藝館をぐるりと囲むお堀の景色です。
快晴のさわやかな小春日和が続いていますが、奥の峰々には残雪が見られます。
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以前ご紹介させていただいた“西条栄光教会の再生・保存プロジェクト活動”。
礼拝堂、牧師館、幼稚園舎のうち牧師館の修復工事が完成し、去る2018年11月23日、24日にオープンハウスが開催されました。
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民芸同人であった建築家 浦辺鎮太郎の設計と、外村吉之介に意見を仰いだとされる牧師館は、簡素な設えの中にも機能的な配置と美しさを兼ね備えていて、
“健康で無駄がなく真面目でいばらない”民芸精神を感じさせる建物です。
オープンハウス開催にあたり、ROSA 門田真記子さんにトータルコーディネートをお願いし、
室内装飾をお手伝いさせていただきました。

木造2階建ての建物は、その特徴として、日本瓦の切妻瓦葺きの屋根、白い漆喰壁の真壁。
大屋根を取り入れたことで生まれる豊かな室内空間などです。

▽玄関正面より
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建築当時は牧師の生活の場であり、教会員の集会の場であり、公私の用途を併せ持っていました。
多くの人の出入りが考えられてのことでしょう。
玄関には備え付けのベンチと下駄箱があります。
飴色になったベンチには、倉敷ノッティングがしっくりとおさまりました。

▽2階より眺める吹き抜けの玄関
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上がり框が2か所(写真上部と下部)設けられています。
牧師のプライベート空間と、教会員の出入りがあるパブリック空間がうまく分けられています。

▽1階 食堂
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二方向のガラスから心地よい光が降り注ぎます。

▽1階 食堂から望む相談室
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室内に設けられた格子が気品を高めます。

▽1階 相談室
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玄関同様こちらも大胆な吹き抜けが開放的です。
三畳敷きの倉敷緞通が室内空間を彩ります。
「当時の姿に近いかたちの改修を目標に、天井、床、階段、照明は当時のままを使用している」と伺いました。

▽1階 相談室より2階を望む
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▽1階 相談室よりお堀を望む
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秋の恵み 柿の実と裂き織りテーブルセンターを飾って。
使い込まれたバタフライテーブルには手仕事の品が美しく映えます。

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相談室にも備え付けのベンチがあります。ここにも柄違いのノッティングを飾って。

▽天井を見上げると
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採光用の小窓を見つけました。

▽再使用された扉
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内側から見ると当時の古い白い扉(写真)。
扉を閉めると、外側は新しい木材の建具が見えるよう改修されています。
この白い扉は再利用です。
当時の姿を大切に思う心遣いが伝わってきます。

▽2階 集会室
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床の間のような一角がありました。
民芸の息の根が漂う牧師館。
南天、椿、千両、ツワブキ、ネレネ、野紺菊、アカマンマ・・・野に咲く草花をたくさん摘んできました。
肥料ふりカゴにどっさりと草花を活けて。

▽2階 集会室より眺める山々
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窓を開ければ遠く石鎚連峰を望みます。
畳に座る生活が当たり前だった当時。物書きをしながら、お茶を飲みながら、障子を開けて山々を眺める暮らしがあったことでしょう。

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床の段差を違えた部屋が並んでいます。大屋根構造だからこんな遊び心も実現できたようです。
豊かな室内空間が広がります。

▽2階 和室
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傾斜のある天井面が見えます。

▽構造模型
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模型の展示や、浦辺鎮太郎の作品資料も展示されていました。

今回の保存にあたり、できる限り当時の姿に戻すことを目標に改修工事が行われたそうです。
改修によって一つの区切りを迎えた牧師館は、要所要所に丁寧な心遣いが感じられます。
当時のものを再利用し当時の姿を再現することは、新旧の調和であり、これまでかかわってきた人の思いが繋がれたのではないでしょうか。
新しい息吹が吹き込まれた牧師館がこの先も使われ続け、美しさに磨きをかけてほしいと思います。

藤岡 葵
| 管理人 | 報告 | 17:41 | - | - |
“日が当たるレイアウト”
仙台・Les vacancesのインスタグラムに、ガラスの展示のことが書かれていました。

(Les vacancesのインスタグラムより)
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“春へうつろう西日が美しいので手吹き硝子を窓際に移動しました。
 母が熊本民藝館の開館のお手伝いをしていた時に外村吉之介先生に硝子の展示のポイントを教わったとのこと。
 そういえば外村先生のお部屋も硝子に日が当たるレイアウトで主張せず(ここ大事☝️)それはそれはとても美しかった。
 店の模様替えの時に実践してみよう。”

外村吉之介のガラスのレイアウト・・・見てみたかった。

そういえば、倉敷ガラスの元祖小谷真三さんの工房は、ガラスたちがさりげなく、しかしとても美しかった。
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さらに思い出したのが、松本の荻原邸のガラス・・・
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2008年4月に、フォーラムメンバーで当時連載していた『暮らしの手帖』「ものことノート」の取材として、
荻原小太郎さん、八重さんご夫妻のお住まいを訪ねた時の写真です。
荻原さんは池田三四郎といっしょに松本民芸家具を創設した方で、当時92歳。
木造平屋の建物も内装も、そして美しい手仕事たちと暮らすその暮らしぶりがとても素敵でした。
その一つ、集めたガラスを美しく飾るために壁を抜いた“窓”が、まるでステンドグラスのようにきれいでした。

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山崎さん、Les vacancesの展示を楽しみにしています。
| 大橋正芳 | いろいろ | 15:50 | - | - |
「物以上の何か」・・・芹沢の“仮面”
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上の写真は、静岡県立芹沢げ霹術館の売店で販売されている絵はがきです。
収集で「世界の工芸地図」を描こうとしたと学芸員の白鳥誠一郎さんがいう芹沢の収集の中でも、
とりわけ特異ともいえる仮面は、芹沢の最晩年に集中的に集められたそうです。
それは、芹沢が「柳宗悦像」などの正面を向いた人物像を制作する時期と重なるのではないかと、
図録「芹沢げ陲亮集7 仮面」の「芹沢げ陲伐礁未亮集」に書かれています。
興味深い指摘です。

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https://www.seribi.jp/exhibition.html
現在開催中の「芹沢げ陲亮集 ー世界の仮面と衣装ー」に合わせて発行された図録によると、
芹沢美術館開館(1981)の記念展に展示された仮面を見て感激した当時の日本民藝館館長柳宗理は、
翌年にお披露目された民藝館“新館”の最初の展覧会として、「芹沢げ陲亮集 仮面」を企画したそうです。
柳は仮面に「物以上の何か」があることを感じ、そこに強い共感を覚えたようです。
図録は最後に、
「結局芹沢とは、仕事に『物以上の何か』を込めることを大きな目標として、
じっくりと進んでいった人ではないかと思えてくる」と、締めくくっています。

展示室の前半に並ぶ芹沢の着物や暖簾と後半の仮面を同時に見る貴重な機会です。
24日まで。ぜひご覧ください。

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| 大橋正芳 | いろいろ | 22:08 | - | - |
春を味わう〜いかなごの釘煮〜

またまた少々忙しい日々が続いておりまして、今日は伯父からのお裾分けで、「わ!もう春が来てるんだ!」と感じました。

届けられたのは、春の食べ物として、兵庫・大阪でよく食べられている「いかなごの釘煮」。

いかなごの幼魚を、醤油・生姜・みりんなどで煮込んだ佃煮です。

これをほかほかのごはんに乗せて食べると、とても美味しく、一膳ぐらいあっという間。

魚屋さんに生のいかなごが並ぶと、春がやってきた、と感じます。

関西には、どこのコミュニティーにも、この生のいかなごを見かけると、「買って炊いてみんなに配らねば!」というお料理上手の方がたくさんおられまして、この季節のうちに何度かお裾分けに与かり、味の違いを楽しんだりします。

自家製でないものももちろんたくさん売っていて、最近は新大阪の駅などでも見かけるので、他地域の方へのお土産としてもお奨めです。

今日は、唐津焼の小鉢にちょっと盛り、炊き立てのごはんは大日窯のお茶碗に。

見た目にも春らしく、美味しそうです。

いまから春を味わいます。

| 瀬部和美 | つかう | 19:50 | - | - |
久野・久野
手仕事フォーラム代表の久野民樹さんは、父久野恵一さんを上回る勢いで全国を駆け巡っています。

今日アップの民樹さんのインスタグラム・・・
「九州の旅が終了。せっかく車で来たので欲張って満載にして帰ります。
 積みきらなかったけど。自宅まであと1100km」

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パジェロに積み込まれたカゴ・・・この写真を見て思い出しました。

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2011年10月にフォーラムメンバーを引き連れての「南房総の竹籠仕入れの旅」・・・
メンバーの後藤薫さんのレポート、当時の黒いパジェロにカゴ類が満載です。

民樹さんの成長ぶりが嬉しいです。

 
| 大橋正芳 | いろいろ | 19:11 | - | - |
瀬戸一里塚本業窯を訪問して

登窯の大きさにびっくりでした。このような登窯が瀬戸の町に沢山あって、どんどん焼いていた様子を想像すると、圧巻です。

見学した、三口、4間の登窯で一回に焼けるのが、すり鉢なら4万枚、窯詰めに3ヶ月もかかつたそうです。炙りの2日を入れて8日炊き続けるのは、本当に重労働でしよう。棚板も分厚く重さは相当ありそうでした。

水野さんのお話では、焚き口から、薪を下投げ(ソフトボールの投球フォームに近いイメージだそう)で奥に向かって投げ入れるそうです。すごいことです。

写真は今では瀬戸に2基(?)しか残っていないという登窯と、本業窯の水野さんの貴重な轆轤成形を見せていただいた時のものです。

登窯
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分厚い棚板
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水野さん
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お天気に恵まれ、感謝です。

浜野けい子

| 管理人 | 報告 | 11:23 | - | - |
瀬戸焼スタディーツアーが開催されました

瀬戸焼スタディーツアーを愛知県瀬戸市で開催しました。

 

まずは「瀬戸蔵ミュージアム」で瀬戸焼の歴史を学びます。

館長自ら解説・案内してくださいました。

古墳時代に始まり、時代と共に変化する瀬戸焼の姿。

当時の時勢との関連も知ることができ、非常に興味深い内容でした。

 

一里塚本業窯では、瀬戸独特の巨大な登り窯を見学。

水野さんの熟練のロクロさばきも見せてくださいました。

 

柳宗悦が高く評価した「麦藁手」の技術を引き継ぐ小春花窯も見学。

 

瀬戸という一大窯業地ならではの焼き物の姿を見ることができました。

 

短時間ながら非常に充実した会となりました。

ご協力くださった皆様に御礼申し上げます。

 

 

| 久野民樹 | 報告 | 11:22 | - | - |
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