手仕事フォーラムblog

手仕事フォーラムのメンバーが、日々発見した事や物をお届けします
苗代川・続き

苗代川の続き、口付徳利(からから)です。

 


 

独特の形、風合い。惹きつけられるものがあります。

| 久野民樹 | みる | 01:25 | - | - |
「文様万華」展
東北福祉大学の芹沢げ霍芸美術館が仙台駅の東口キャンパスに
移転し初の展示会「文様万華」が始まります。

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ご案内のリーフレットに使用されている「津村小庵文帯地」では、
庵の茅葺き屋根に風土や生活が見え、遠く山々にまで四季折々の風景が多彩に表現されています。
そしてなんと縁側に横たわるご本人(?)のお姿が!のどかで、日本の良さを感じることができます。

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これから数々の展示作品を見るのが楽しみでなりません。
作品解説や展示解説、ワークショップを開催の日もあるようです。

オープン記念展
芹沢げ陝嵎戸曜華(もんようばんか)」
会期:1月25日(金)〜3月25日(月)10:00〜17:00(入館16:30)
会場:東北福祉大学 芹沢げ霹術工芸館
      東北福祉大学仙台駅東口キャンパス
休館日:火曜日
HP:  https://www.tfu.ac.jp/kogeikan/
| 山崎綾 | お知らせ | 08:42 | - | - |
「世界の仮面と衣装」展 開催中!!
20190114seribi.jpg

https://www.seribi.jp/index.html

静岡市の静岡市立芹沢ケイ介美術館で開催中の展覧会です。
芹沢の膨大な収集品から、今回は「世界の仮面と衣装」の特別展。
世界中の様々な工芸品を集めた収集品の中で、日本のカマド面やアフリカの仮面など、
芹沢の仮面収集は幅の広さと数において他に類を見ないのではないでしょうか。

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あるいはユーモラスで、あるいはゾッとする表情で、または恐怖心さえ引き起こすような仮面たち。
仮面は神かもしれません。神と人とをつなぐ道具だったかもしれません。
日常の用具とは言えませんが、名もなき人々の仕事としてこれほどインパクトを与える造形物はないでしょう。
芹沢の集めたものはとりわけ強烈な個性を持っていて、近づきがたいものすら・・・。
好き嫌いが分かれるところですが、世界の衣装も見応えがありますので、どうぞ足をお運びください。
 
| 大橋正芳 | お知らせ | 09:08 | - | - |
苗代川焼

苗代川、現在では美山と呼ばれる地域で作られてきた焼き物を苗代川焼と呼びます。

黒薩摩と白薩摩と、2つの薩摩焼を作ってきた土地です。

 

柳宗悦は「手仕事の日本」の中で、

「苗代川は「黒もん(黒薩摩)」があるが故に、日本で最も優れた

民器を焼く窯として褒め称えられねばなりません」と書いています。

 

残念ながら現代では往時の雰囲気は失われてしまっており、

もはや残されたものからしかその姿を見ることしか出来ません。

甘酒を作るための甕である甘酒半胴(はんず)がその代表で、

横山さんの連載「昔の物今の物」でも紹介されました。

http://teshigoto.jp/serial_report/mukashi/vol105.html

 

久野恵一が所蔵していたものもいくつか紹介しておこうと思います。

蛤合わせの小皿です。

縁に釉薬がかけられておらず、2枚を上下に縁同士を重ね合わせて

焼かれたことからこの名がつけられています。

厚手でしっかりと縁が取られた形、赤黒い陶土にざっくりと掛けられた黒釉、

小さな物ですが、独特の迫力があるように感じます。

 

| 久野民樹 | 調べる | 00:27 | - | - |
“これ、いいね!”

「『恥じることのないものを作っていきたい』と語る瀧山さん。

 日用品そのものが美しくあってほしいという、柳宗悦の理想は倉敷の地で受け継がれている」

 

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JR東海の東海道・山陽新幹線車内誌『ひととき』 2019

連載「これ、いいね!」地元にエール011は、 “用の美”提唱の柳宗悦が名付け親「倉敷緞通」。

 

瀧山雄一さんの仕事がていねいに紹介されています!!

 

| 大橋正芳 | いろいろ | 09:24 | - | - |
黒薩摩の白

黒薩摩の白。

豪華絢爛な上手物、白薩摩の沈壽官窯に対して、

一般向けの器である黒薩摩を作って来た龍門司焼ですが、

黒薩摩には白いものもあります。

同じ県内の霧島と指宿で採れる原料を用いて、

鉄分が含まれる赤黒い素地に白化粧をしています。

裏を見ればわかります。

この白がなんとも柔らかい色で、龍門司焼の魅力の一つだと思います。

写真は、私が愛用している装飾のない白だけのぐい飲みですが、

簡素ながらも存在感のある姿と、温かみのある白色に惹かれて手に入れたものです。

 

1/20(日)は、鎌倉・もやい工芸で「昔の物 今の物」学習会です。

今回のテーマは、苗代川焼と龍門司焼。参加受付中です。

 

| 久野民樹 | いろいろ | 03:55 | - | - |
普段使いの龍門司焼

久野恵一さんが書き残した様々な文章を読むにつけ、
久野さんの龍門司との係わりの深さや思いが伝わってきます。
グラフィック社『日本の手仕事をつなぐ旅』では溢れる思いが。
ブログでは更に実践的な取り組みが。

SILTA37で大橋先生が、久野恵一さんの目を目標にと書いています。
それはスタディーツアーに参加する私の目的の一つにもなってきました。
もちろん、ご当地の久野さん行きつけの美味しいお店も楽しみです

さて、目を養うとはいってもそう簡単に出来るはずもなく、
そこは、皆さんが言っているように実際の物を普段使いとして使うようにしています。
というか、難しいことはともかく、そもそもそれが楽しくて興味をもったのです。
手に馴染むとともに物の良さが分かるのではなかろうかと期待。

さて、龍門司焼で普段使いしているのは、
主に久野恵一さんが仕入れて鎌倉もやい工藝に並べていた物です。

何事もそうでしょうが、身銭を切って買うとなればおのずと真剣に選びますし、
大切に使います。

以下は、少し大きめの飯碗とカラカラです。
さすがにカラカラはしょっちゅうは使いません。
蕎麦がき碗もありますが、不注意で破損してしまったので今は休憩中で、
そのうち修復できればと思い大事にとってあります。

碗は轆轤がとても上手く、比較的薄手で内側の轆轤目からもその勢いが伝わります。
縁の仕上げも丁寧で絶妙な反りがなされており、口当りも滑らかです。
縁の少し内側まで黒釉が掛かったことで全体が引き締まった印象になっていると思います。

カラカラは見た通りです。
首と胴と口のバランスがとても良く焼きも強く風情があります。
長島美術館のカラカラのところに置かれていても違和感がないかもしれません。
口笛を吹いているようだと評される口の作りも秀逸です。

今回のスタディーツアーは遠方からの参加のため、

求めた物は小品ばかりとなりました。
自分なりに頑張って選びましたが、

紹介するにはまだ自信がありません。
 

| 中村裕史 | つかう | 22:47 | - | - |
蟻川工房のホームスパン展

銀座で、蟻川工房のホームスパン展がはじまりました。

2年に1回の恒例となっている展示会です。

主宰の伊藤聖子さんがつくられたホームスパンがずらりと。

ジャケット1着分の4mの布を織るのに1ヶ月かかるそうで、

それが20枚近く並んでいます。

今回は殆どが新たに織ったものだそうで、まさに伊藤さんの

2年間の仕事が一同に集まっていると言えます。

 

仕立てられたものが見本として置かれていて、試着することができます。

色、手触り、風合い、身につけた時の軽さなど、

やはり実物を見なければ感じられないことがたくさんあります。

 

 

会期中は伊藤さんが在廊されます。

是非足を運び、実物を感じてください。

 

「蟻川工房のホームスパン展」

 

会期:1月8日(火)〜1月14日(月)

時間:11:00~19:00(最終日17時まで)

会場:ギャラリーおかりや

http://www.g-okariya.co.jp/index.html

| 久野民樹 | 報告 | 13:43 | - | - |
苗代川沈壽官窯、龍門司焼を訪ねて

2016年の有田フォーラムで、沈壽官窯の平嶺さんが試作中の茶碗を披露された。故久野恵一さんと沈壽官窯の当主が意気投合し始まったプロジェクトで、その時は、まだまだ取り掛かったばかりだというお話だったが、キレのいいスッキリした形が印象に残り、沈壽官窯とはどんな窯かと思う。

 

すでにレポートがあるように15代沈壽官さんは、いかにも薩摩隼人ふうの大柄で、引き締まった表情の中、親しみやすい口調で要領よく言葉を選んでくださるので、お話にすぐ引き込まれた。

 

沈壽官家のある苗代川、美山地区は、川があるというわけではなく「苗代の頃に雨が降ると川のようだ」ということらしい。なぜこの水のないところに窯を築いたのか。

 

14代沈壽官をモデルにした司馬遼太の小説「故郷忘じがたく」では、戦乱の中、船で逃れた朝鮮の人々が串木野の浜、島平というところに漂着し過ごしていたところ、藩の「城下に居住せよ。谷敷もあたえ、保護も加える」との命にもかかわらず故郷の見えるこの地域に住むことを願い出たと描かれている。

しかし、15代のお話によると、文禄の役(1592年)の時にも、陶工たちを連れてきているようだということだった。

 

当時の日本では、窯の部屋の斜面が傾いている単室傾斜窯という窯があり、窯づめの道具で作品が床にくっつかないように敷く焼台に、ハマという馬蹄形のものが使われていた。

しかし、窯跡の発掘で、朝鮮ですでに使われていたトチンという連房式登窯で使う形の窯づめ道具がみつかっていることから、文禄の役でも来ていたとみられるとのこと。

 

石積みの上に生垣が続くまっすぐな通りに沈壽官家の武家門がある。

薩摩は、陶工たちだけでなく「高麗筋目ノ者」を士族として遇し、朝鮮名を名のり、朝鮮の風俗が維持された。有田や毛利公の萩など他地域で、日本人化を強いられたことと大きく異なる。琉球を属国として、鎖国の中、海外と交易をしていた薩摩は、朝鮮通詞としての密貿易の用にも期待したようだ。

 

悲惨な戦ではあったが、陶工たちの技術だけでなく、樟脳製造(クスノキも多い!)、養蜂、ヌビと言われる裁縫の技術など多くの高度な技術の移入があったという。

 

薩摩焼の歴史には、幾つもの作陶の流れがあり、苗代川系の沈壽官窯は、藩のための「白もん」と民用の「黒もん」、江戸中期には、流通の発展により天草陶石で磁器も焼かれるようになったが、色絵は、禁止されていた。竪野系の御用窯で、「白もん」のみ、龍門司焼は、「黒もん」などなど。現在は、苗代川焼と龍門司焼のみ焼かれている。

 

幕末、12代沈壽官は、錦手を再興、薩英戦争で磯御庭窯が廃絶し、「白もん」を民需用に焼けるようになり、苗代川が錦手や「白もん」の重要な役割を担う。パリ万博(1867)に幕府とは、別に「薩摩琉球国」として参加、錦手大花瓶が人気を博し、その後の輸出につながる。

 

講義をしてくださった部屋の棚

 

かつて採れた指宿の土は、なく、現在は、成分がすべて分析さて、近かいもの配合した土を使っているとのこと。

時代に翻弄され400年、その時その時の「いま」を見ながら技術を伝承し生産続けることがいかに困難なことか、想像を絶する。

それが、この高級陶器のブランドがありながら、手仕事フォーラムの仕事にも並々ならぬ関心をしめしてくださることに繋がっているのだろう。

 

あらゆることに精通している久野恵一さんと会えたことは、「事件」だったとおっしゃった。「良質の白土による清潔で強い仕事つくらないか」という久野さんの言葉がこのプロジェクトを進めている。

 

 

 

>>>雨の龍門司焼

 

その後、伺った龍門司焼では、雨の中、小規模ながら賑やかな陶器祭りの最中。

川原史郎さんが土をスイヒして丁寧に作る工程、釉薬を作る工程を説明してくださった。薪は、近隣から伐採したスダジイが2年分あるとのこと。

 

 

高い技術で作られた「黒もん」の鮫肌や蛇蝎(だかつ)のものなどは、インパクトがありすぎ。私の暮らしで活かされるかなとしりごみ。でも、やはり、一つぐらい買ってみれば良かったと1月4日の鹿島さんの投稿を見て後悔。

 

登り窯の脇まで、たくさんの焼き物が並ぶ中、時間もなくてあせって求めたマグカップは気に入っているが、オマケにくださった小さな黒い茶碗がいやに存在感があり、手に持つとなじむし、大きさも心地よく、一貫して土も釉薬も自らつくり続けてきた強さを感じた。

| 石井揚子 | 報告 | 22:47 | - | - |
SILTA37補遺 丹波立杭焼3

清水俊彦さんから話を聞いていて非常に驚いたことがあります。

 

例えば師匠の生田和孝さんのところにいた時代のこと。

 

吉田璋也先生が鳥取の途絶えた窯(浦富焼)を再興しようと山下さんを弟子入りさせるために

○年○月に来て○年に帰り、そのあとでもう一人が○年に来て二段ベッドをつくっていたとか。

師匠の最晩年の頃の様子などを正確な年月日を入れながら話す。

それがそのまま年表が出来そうな内容なのです。

無理に思い出そうとするでもなく、話の流れの中で自然と出てくる。

 

そのことに私が驚いていると、

「それはわりと覚えてんのや。学校であったこと同級生にゆうたら

おまえなして覚えてるとよう言われるけどな。」

と、笑いながらこたえる。

 

1週間前の記憶すら怪しい私からしたら、まさに驚異的なこと。

清水俊彦さんが類い稀なる能力の持ち主であることを知ったインタビューとなりました。

 

囲炉裏部屋から虚空蔵山を見ながら、今年はナラ枯れの被害が大きい。

秋の紅葉は綺麗にそろわないかもしれないと心配しておられました。

秋の祭りには訪れることが出来ませんでしたが、どうだったでしょうか。

 

これからもますますのご活躍を!!

| 中村裕史 | - | 22:46 | - | - |
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