手仕事フォーラムblog

手仕事フォーラムのメンバーが、日々発見した事や物をお届けします
倉敷にて倉敷ガラスを見る

 今年のゴールデンウイークは、おおむね天気も良く、観光地は人出も多く、

商売をしている人達は一安心といったところでしょうか。

私の実家も自営業でしたので、連休ともなれば稼ぎどき。子供時代は出かける

こともありませんでしたので、未だにそんなことを思います。

 

 さて、私は一日早く休みを取り、始めて倉敷に行ってきました。天気も良く、

ナマコ壁のコントラストが鮮やか。水面を渡る風も爽やかで、そよぐ柳の新芽が新鮮。

一日飽きることなくエンジョイしました。

 倉敷民藝館、大原美術館、川舟流し(笠を被らされて、ゆらゆら揺られながら、とても楽しかった)。

ベタな観光コースをたどりましたが、随所で倉敷らしさを感ました

(私がそれを求めながら見物していたこともありますが)。

 

<倉敷ガラス>

 小谷栄次さんの個展が開催されていたり、小谷真三さんの物が誇らしげに店先に飾られていたり。

どうしてもそちらに目が行ってしまいます。

 小谷真三さんの物は、羨望の眼差しで鑑賞しました。

それでも倉敷に行けば、民藝館や町なかのそこかしこで、目にしたり手に取ることができます。

 久野恵一さんは「手仕事、手吹きなどと言われるが、小谷さんの仕事は“息吹”だと思う。

内面から生まれる息の吹き方が造形をつくり出し、民藝の良さを知る人の心をなごませ、欲しいと思わせるのだ」

と書いていますが、見れば見るほどいいですね。。

 

 駒場の日本民藝館ではめったに展示されることのない小谷真三さんのガラスも、

さすがに倉敷民芸館では質量ともに充実しており、まとめて見ることのできる良い機会となりました。

以下は、町なかで見かけたガラスです。行けばわかるので、店名は書きません。

 

 

 

 

 

 

小鹿田の堂々たる壷が置かれていたり。

 

細い路地には、なかなか良さげな店もあり、また機会を見つけて訪れたく思いました。

 

| 中村裕史 | みる | 06:10 | - | - |
浩二型ピッチャー

鎌倉もやい工藝はヤチムン展で大賑わいです


レジを待つ間店外で見知った面々と
しばし雑談をしておりました

ふと戸袋の上を見上げると
小鹿田焼のピッチャーがあります
前からあるのは知っていましたが
今回初めておろしてもらい手にとって見させて頂きました

以前坂本浩二さんと話していたとき
浩二型のピッチャーがあるんだよ
と伺いました
もやいのスタッフの方に伺うと
まさにこれが浩二型ピッチャーでした
久野さんと浩二さんとの
重ねたやり取りの末生まれた形で
傷物ではありますが
良品としてここに置いてあるそうです

しっかりとした力強い口の作り
千段が巻かれた器体
その上から白と緑の釉薬が
波打ちながら流れ
このピッチャーを魅力的なものにしています

今の浩二さんとも違う
若さと勢いを感じました

| 高梨武晃 | みる | 18:29 | - | - |
佐世保の竹細工師

先日、佐世保の野田竹細工店を見学に訪れました。

野田さんの話はよく見聞きしていましたし、我が家にも幾つか気に入っている品物があり、

一度伺ってみたいと漠然と思っていました。

 

時間がないのでタクシーに乗り、運転手さんに「俵町の野田竹細工店へ」と告げると、

蛭子能収に似た姿と喋り方の運転手さんが「おお、名工のとこば行きよっと」(すみませんうろ覚えの長崎弁です)。

なんでも、近くに住んでいたことがあるそうで幸先の良いスタート。

自衛隊とU.S.NAVYの施設が立ち並ぶ大通りを走り、創造以上に大きな佐世保市の中心部からすぐの町中で

タクシーが停車。

そこに、民家のガレージを作業所にしたような野田竹細工店がありました。

親切な運転手さんが下車して、東京からわざわざ来た人だから見せてあげてね、と
野田さんに言ってくれたのですが、あいにくお耳がだいぶ遠く・・・
見学を許していただきましたが、とても親切な野田さんはこちらが話しかけると一生懸命聞こうとしてくださるので、
お仕事の邪魔をしないようインタビューは控えめにせざるをえませんでした。
特注の、とても大きな蓋付き籠の縁を作っている最中でした。
竹の節が角にこないように慎重に寸法を測って青竹を切り、巾をあわせて割って、
外皮も内側も丹念に削って、節もなるべく削って平らにし、竹定規のように仕上げていきます。
縁用のひごなので特別丁寧に下拵えをされていたのだと思いますが、
ここまで手間がかかっているとは正直思っていませんでした。
竹はまっすぐで、わりと簡単に割いているように見えるので。
野田さんの仕事がとりわけ丁寧で、人一倍手間をかけておられるのかもしれません。
しかし、だからこそ野田さんの竹細工は、美術品ではない実用品でありながら美しいのだと知りました。
| 指出有子 | みる | 23:21 | - | - |
クノ呉須

春だから爽やかな色の器を使うようなお洒落な生活とは無縁な私ですが、
折角だからと引っぱり出したクノ呉須の出西。
花粉症やら、年度末業務やらで、爽やかさのない毎日が続いていますが、
そのうち、クノ呉須のように気分も晴れるのだろうと
いそしむ毎日です。

.

 

出西窯 クノ呉須釉5寸5分鉢

| 中村裕史 | みる | 21:08 | - | - |
縄のれん文のれん

なにを今さらと言われるかもしれませんが、“縄のれん文のれん”がどんな意図で

作成されたのか、ずっと分からずにいます(いました)。

“縄のれん”を“のれん”にするとは…

考えてみれば変な話で、なにかの洒落なのか、はたまた崇高な禅問答か。

 

さて、先日まで開催されていた「パリのセリザワSerizawa」展から40」に行き、

図録『芹沢けい介の作品』静岡市立芹沢げ霹術館,2015を購入しました。

ページをめくって、なるほど!と思うことあり。

 

 

照明で煌々と照らされたケースに展示されている物を見ると、

“縄のれん”の“のれん”なのですが、この写真を見ると

まさに“縄のれん”そのもの。

そういうことでしょうか?

| 中村裕史 | みる | 18:58 | - | - |
「パリのセリザワ」展

静岡市立芹沢げ霹術館「パリのセリザワ」展に行ってきました。
最終日前日の滑りこ込みでした。




1976-77年にパリのグラン・パレを会場に開かれた「Serizawa」展は、
着物、のれん、屏風など、芹沢の代表作や、装幀に代表されるわしの仕事や肉筆まで、
芹沢のが全て揃ったかのような大規模な展覧会でしたが、
今回はその全容を紹介する規模の展示内容です。
また、芹沢は展覧会のために模型を使って展示計画を立てたことで知られていますが、
その模型も展示されていて、芹沢の創作の現場を垣間見たようで、とても面白かった。

下の写真はパリのメイン会場の展示の一部ですが(図録「Serizawa」より)、
この展示が会場に再現されているのも印象的でした。



質、量ともに膨大で、今回もまた、学芸員の白鳥誠一郎さん入魂の企画、展示でした。

展示されていた作品に「柏市蔵」のものが多くありました。
現在柏市が所蔵する芹沢作品は砂川美術工芸館旧蔵のもので、
美術館は芹沢のコレクターで知られた砂川七郎氏の個人美術館でしたが、
コレクションは氏の死後、遺族によって柏市に寄贈されました。

写真は2003年撮影の砂川美術館です。現存していません。






ところで、
静岡の芹沢美術館には中庭があり、庭を望めるかつての応接室は一般に解放されています。
この景色、どこかで見たことがありませんか?そうです、尾形光琳の「白梅紅梅図屏風」。
この庭は、建物を設計した白井晟一が「白梅紅梅図屏風」のイメージで計画した・・・
と聞い記憶があります・・・定かではありませんが。



梅の季節にゆきたいものです。

 

| 大橋正芳 | みる | 11:57 | - | - |
「陶器を創る人々」ー過去の作り手を見るー

 

16日で「『民藝運動フィルムアーカイブ』より〜土堀りから出荷まで」の上映が終わり、

17日より「陶器を創る人々」が始まりました。

内容が小石原の太田熊雄さん、小鹿田の坂本茂木さんの、円熟期の仕事の様子です。

良い画質で見ることができて大変嬉しく拝見しました。

茂木さんはロクロを回しながら、隣で一生懸命小さな器を手がける息子・工さん(まだほんの少年!)の

指導にあたっていて、その眼差しの優しいことと言ったらありません。

太田熊雄さんが徳利の口を作る様子に、このように作るのか!と驚きました。

(隣に座るのは、若き太田哲三さんでしょうか?)

久野さんのお話や文章で、その時代の様子を見てみたいと思っていた方、

一見の価値あると思います。ぜひ!

■無印良品有楽町2F ATELIER MUJI 10:00〜21:00
 (時間内に同じフィルムを繰り返し延々と上映)
 2/17(金)〜3/9(木)  「陶器を創る人々」(上映時間 約26分)
 3/10(金)〜3/26(日)「『民藝運動アーカイブ』フィルム修復と編集作業」(上映時間 約12分)

 

| 指出有子 | みる | 17:25 | - | - |
茂木さんのピッチャー

日本民藝館で開催中の「柳宗悦と民藝運動の作家たち」。

バーナード・リーチが小鹿田を訪れた際に製作したものも数多く展示されています。

 

その中で目にとまったリーチのピッチャー。

どこかで見た気がする・・・と思いスマホのアルバムを辿ると、

鹿児島の喫茶店「可否館」にあった、坂本茂木さん作のピッチャーと

形がほぼ同じなのでした。

 

茂木さんが模倣して作られたものなのだと思います。

久野恵一が、可否館のオーナーに「譲ってほしい」と何度もねだっていたとか。

(フォーラム会員の方の中にはこの経緯を知っている人がいそうですが)

「若いつくり手の見本にしたい」と言っていたそうですが、

今回民芸館で見て、なるほど、と思ったのでした。

 

日本民藝館の展示は3/26まで。

他にも興味深いものがたくさんありました。

ぜひ足を運んで見てはいかがでしょうか。

| 久野民樹 | みる | 21:43 | - | - |
棟方志功展

新年あけましておめでとうございます。昨年は浜松の学習の旅、有田フォーラムでお世話になりました。今年はもうすこし「発信」の部分で参加できれば…どうぞよろしくお願い致します。

 

年末年始の休みに、大阪・天王寺の「あべのハルカス美術館」で開かれている「わだばゴッホになる 世界の棟方志功展」を見てきました。

棟方志功と言えば、戦時中に疎開していた富山・南砺の光徳寺を一昨年、フォーラムの旅で訪ねたことが思い出されます。

今回の展示でも、「二菩薩釈迦十大弟子」をはじめ仏教を題材にした作品が数多く出品されています。が、初期から晩年までの大小約60作品を通して、その表現の幅広さ、深さに驚きます。月並みですが、とても見応えのある展覧会で、鑑賞していた人々の熱心さも印象的でした。

 

会期は15日までです。お近くの方は、ぜひ。

 

| 大部優美 | みる | 18:03 | - | - |
大日窯のうさぎが生まれる瞬間

私はうさぎ年生まれなので、以前から大日窯さんのうさぎ柄のうつわが大好きでお茶碗と湯呑代わりのフリーカップを毎日使っていました。

今回、有田フォーラムの3日目に大日窯さんにお邪魔し、久保としえさんに絵付けのお仕事を見せていただきました。

書いてくださったのは、うさぎ!

毎日手にしているうつわの模様であるうさぎが、目の前でくるくると生まれていきます。

あっという間の出来事です。

よく考えてみると、画家の人が油絵を描くように時間をかけて書いていると、製品としては成り立ちませんね。

それでも、あまりの速さに驚きます。

としえさんは先代の徹さんの奥様、つまり嫁いで来られてから、この世界に入られたわけで、物心付くと同時に絵付けをしていたというわけではありません。

最初はもちろんご苦労されたそうですが、いまではとしえさんの絵付けがなければ大日窯のうつわではない、というまでになっています。

としえさんはもちろん天性の才能もお持ちだったと思いますが、それ以上に努力をされたということがよくわかります。

人は生まれ育った環境でなく、努力次第で優れた手仕事を生み出すことができるのですね。

私も自分のいる場所で、努力を怠ってはいけない、怠らなければいつか必ず結果がともなうのだ、と、たくさんのうさぎを見せていただきながら、改めて勇気をいただいた訪問となりました。

としえさん、ありがとうございました。

 

| 瀬部和美 | みる | 09:30 | - | - |
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