手仕事フォーラムblog

手仕事フォーラムのメンバーが、日々発見した事や物をお届けします
土瓶

手仕事フォーラムのホームページでおなじみの連載「昔の物 今の物」・・・その第1回は「土瓶」でした。
「昔の物 今の物」vol.1「土瓶」

連載は、横山正夫さんがご自身の蒐集品から優れた手仕事を選んでお話を綴られているのですが、
昨日のスタディツアーは、連載に取り上げられた品々を含めた蒐集品を間近に見る貴重な機会でした。

横山さんは、解説の準備として漆器や土瓶をテーブルの上に並べていて、
なんと、小鹿田の青土瓶の一つにはティーバッグが入っています。
そのお茶は、古伊万里の蕎麦猪口に注いで私たちにふるまわれました。



久野恵一さんと共に蒐めた優れた手仕事たちは、今や貴重な資料でもあるのですが、
お茶を入れることで、いずれも日常に使う品々であることを私たちに伝えていたのです。
現在の日用品としてつくり続けることで「今の物」があり、その指針として「昔の物」がある。
横山さんの気配りに、改めて感謝いたします。

 

| 大橋正芳 | みる | 23:23 | - | - |
手にとって学ぶ「昔の物 今の物」

手仕事フォーラムのホームページで「昔の物 今の物」http://teshigoto.jp/serial_report/mukashi/index.htmlを連載してくださっている、横山正夫さん。その膨大で上質な蒐集品にふれ、学ぶ会がきょう15日、軽井沢で開かれました。冷たい雨になりましたが、20人以上が参加し、充実したひとときを過ごしました。

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手仕事フォーラムを率いた久野恵一さんの死後、ものの見方を教わる機会が減ってしまったことに、このままではいけないという思いがありました。横山さんもまた危惧されており、今回、プライベートな空間を開放してくださることになりました。前回はお邪魔できず、言い出しっぺの一人として心待ちにしていました。

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17世紀の唐津の徳利について語る横山さん。前半は主に古今の大皿や沖縄・壺屋焼の古作について、後半は漆器、伊万里焼、土瓶について解説してくださいました。昔の物、今の物。高価なもの、安いもの。大きなもの、小さなもの。集められたものは幅広く、しかし、というよりも、それだけに、選ばれる時の確かな美の基準というものを感じることができました。

 

最近、仕事で出会った方が「美しいものは、目が喜ぶ」とおっしゃいました。まさに、目が喜びっぱなしの3時間。並べられた一つひとつから力と滋養をいただいて帰途につきました。横山さん、どうもありがとうございました。

| 大部優美 | みる | 22:50 | - | - |
品格があるもの

全国フォーラム2017 in 岩手で、盛岡・光原社へ伺いました。

先ず、正面に飾られた坂本茂木さんの大皿に目を奪われました。

久野恵一さんが持ってきたもので、「これは売らないでくれ」と言っていたそうです。

 

 

故・及川隆二さんは、「ものには上手下手もさることながら、そのものに品格が欲しい」と言っていたそうです。

ものに「品格」を見ることは、わかりそうでわからない、とても難しいことだと思います。

 

 

ただ、坂本茂木さんの大皿を見たときに、「品格がある」となんとなく感じました。

 

| 坂本光司 | みる | 07:13 | - | - |
中川原さんの実演 その後

9月3日(日)のブログに、完成品を撮影していなかったので〜とありましたので、

たまたま「その後」を目撃した者として、勝手に続編をば。

 

盛況のうちに終わった、岩手フォーラム。

来場者がはけ、板の間ギャラリーに展示されていた品々が、大勢の手で手際よく新聞紙にくるまれ、どんどん撤収されている、

その外で。

編み終えた籠を亀の子束子でこする中川原さんの姿がありました。

ゴシゴシ、ゴシゴシと籠をこすります。ゴミをとっているのだそうです。

口元にあの微笑をたたえ、可愛がっている犬やネコにブラッシングをしてやっているような、
愛情溢れる光景に思わず目を細めてしまいました。

これが中川原さんのあけび蔓細工がまとう幸せオーラの元なんです、たぶん。

 

そしてこちらが3日間の成果です。

見ていれば欲しくなってしまう中川原さんの籠ですが、生憎ご注文の品です。

日本のどこかで届くのを待っているつなぎ手を経て、誰かに愛され長くお勤めすることでしょう。

どうぞお達者で!たくさん可愛がってもらうんだよ!

 

| 指出有子 | みる | 07:43 | - | - |
小田中耕一さんの仕事 

 

手仕事フォーラムに欠かせない御方のひとりです。

岩手の老舗染物屋の後継者として、若かりし頃に芹沢げ雹瓩忙媚された、

型染め職人の小田中耕一さん。

手仕事フォーラムのカレンダーやポスター、プレゼント用の熨斗紙ほか、

商品のパッケージデザインなどでお世話になっています。

以前にもこちらで紹介がありましたが、

近年、姫路発の回転焼(関東で言う今川焼)「御座候」のパッケージ類もデザインされました。

http://www.gozasoro.co.jp/company/housousi.html

 

 

手仕事フォーラム2017 in 岩手で、小田中さんは型染めの行程を実際に見せながら、

わかりやすくレクチャーしてくださいました。

言葉で聞くだけではどうもわかりにくい染めの仕事ですが、

実際に見せていただくことで、なるほどこういうことなのか!と理解することができました。

 

単純に考えると、手でそれ風に書くあるいは描く方が簡単なように思えます。

しかし、あえて「型を彫る」という段階を経て制約を受けることで、生まれる線、味わいがある。

そして対象物の本質をいかに掴み、捉えて、シンプルな線、表現に落とし込み、

見る者の目に、ごく自然にそれがそれとして映るか。

と、染めの専門家である大橋さんや故久野さんに繰り返し聞かされてきましたが、

そういうものなんだなあと、なんとなく分かるような分からないような。

けれども今回、小田中さんが眼鏡を外し、強い眼差しで型紙をガリガリと彫る姿を間近に見て、

これは「描く」のとは異なる力が線にこもるのも道理だと感じました。

 

小田中さんは、

「型染めという制約の中で、どこまで遊べるか。外れすぎると違うし」と仰っていました。

小田中さん作の来年のカレンダーが一段と楽しみになりました。

 

 

製作についてのレクチャー以外にも、リアルな芹沢げ陲力辰覆廟垢蠅世さんに聞かせていただき、

とても充実したお話の会でした。(写真左が小田中氏。右は聞き手の大橋氏)

 

| 指出有子 | みる | 09:57 | - | - |
穏やかなガラス

「星耕硝子 伊藤嘉輝の仕事」展を拝見しに、尾山台「手しごと」へ出かけました。

 

改めてまとまった点数の品々を見せていただいて感じたことは、

伊藤さんのガラスは、美しさを意識した丁寧な仕事だな、ということ。

かといって、ここが大切なので力説したいのだけれど、

緊張させるような張りつめた感じやよそよそしさはまるでなく、

身の回りに置きたいと思う佇まい。

 

 

穏やかさ優しさを感じる丁寧な仕事。

それは、私の中の東北のイメージと重なります。

 

 

実は、これに少し似たエリック・ホグランのキャンドルスタンドがずっと欲しかったのですが、

こちらの方が欲しいなと・・・手に取るとずっしりと重いガラスの塊でした。

折しも薄く青がかかってくる日暮れ前の時間帯、

キャンドルを立てて灯したならば、どんなに美しいかと悶えました。

他にも幾つも欲しいものがありましたので、こちらはどなたかのために残してあります。

 

小谷真三さん、小谷栄二さん、奥原硝子、太田潤さん、熊野本宮ガラス、、、

それぞれの異なる持ち味を、目で、手で、口をつけて(お店ではやりませんが)

味わうのもまた楽しいものです。

| 指出有子 | みる | 10:18 | - | - |
照屋佳信さんの大壺

鎌倉もやい工藝の店先には松田共司さんの大型の角甕が鎮座しており、
行くたびに見るのが楽しみでしたが、先日行くと姿が見えず、
ついに売れてしまったかと思いましたが、
全国フォーラム2017 in 岩手に出張するため不在になるのだそうです。

代わりに照屋佳信さんの大壺がドカンと置かれていました。

普段は高い位置に置かれているものですが、
間近で見ると一段と迫力があります。

店主の久野さんは、全国フォーラムに向けた搬出作業で忙しそうでした。

| 中村裕史 | みる | 15:39 | - | - |
葛布のこと 

昼夜帯。最上級の仕上がりの葛は、染めず漂白せずとも白く光る。

 

かつて柳宗悦は葛布を「葛ノ布 御光ノ布」と称えました。

葛布作りは、自然にある素材を用い、お天気任せの部分が大きいため、

他の素材以上に生産調整が難しく、気象や天候に左右されます。

(そもそも材料まで自己調達している染織品の産地は非常に少ない)

そしてその布には、天然の、飾らぬありのままの美しさがあるのです。

その糸さえあれば、誰が織ろうとそれは美しい布が織れます。

 

葛は乾燥しやすく、黴びることはまずないそうなのですが、

空気が乾燥しすぎていれば績むことも織ることもできませんので、

工房はにも母屋にもエアコンはありません。

過酷とまではいきませんが、決してラクな仕事ではありません。

 

葛の採取が始まる初夏から採取が終了する夏の終わりまでに、

どれほどの汗をかくことか。

ここ大井川の葛布作りは、健やかな仕事そのものでした。

大井川葛布の作り手である村井家の皆さんも、

自然に逆らわない健やかな暮らしを営まれています。

 

大井川葛布さんの製品を少しご紹介させていただきます。

娘さんのために織って仕立てた袴

 

様々に染め、織られた帯地、袴地、着尺

 

白い経糸は絹。絹と葛の異なる輝き。光の布。

 

| 指出有子 | みる | 11:41 | - | - |
絵付けと器のバランス

たまに、実家に帰る途中で電車を乗り換え、鎌倉のもやい工藝へ寄ることがある。

結果として、実家で使う器などにも少しずつ手仕事の物が増える。

以前、宮城正享さんの小皿が目につき、普段の仕事とは随分と違うぺらぺらな薄さながらも、

魅力的な絵付けと強い焼きあがりに魅力を感じて買い求めました。

さて、面白半分に親に使わせて感想を聞いたところ、模様からすると重そうな印象だが、

持ってみると意外な軽さなので違和感があるとのこと。

物の善し悪しなどには全く頓着のない人ながらも、

そのくらいの違和感は分かるものかと思いました。

 

さて、こちらは、もやい工藝で撮らせてもらった宮城さんの大きめの皿。

堂々とした骨格のある器に、豪快に唐草が描かれており、バランスも良くとても魅力的です。

 

持っていると手が疲れる。

轆轤さばきの上手さがあって生きる生命力みなぎる沖縄の模様です。

| 中村裕史 | みる | 19:12 | - | - |
山内さんの確かな技術と確かな素材

先日、尾山台手しごとの「夏の器と型染め」展へ行ってきました。

山内武志さんののれん「夏の器と型染め」から

山内さんの仕事を久しぶりにゆっくりと見てきました。

染めの技術の高さは無論のこと、使われている布そのものにも興味をそそられます。

 

裏側を見ても味わいがあって面白い。

 

一昨年だったと思いますが、手仕事フォーラムのスタディーツアーで工房に伺い、

型染めの詳しい説明を受けて実際に体験をさせていただいた際に、

もう一度、職人人生をやっても十分まかなえる布のストックがあると仰っておられたのを思い出しました。

実際にすごい布の山でした。

この布の山から選りすぐった素材に染め抜かれているのでしょうか。

腕を振るえる素材があっての仕事だと思いました。

 

| 中村裕史 | みる | 17:25 | - | - |
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