手仕事フォーラムblog

手仕事フォーラムのメンバーが、日々発見した事や物をお届けします
ミャンマークラフト

 谷中、根津、千駄木をよく散歩します。近時谷根千と言われ、下町の情緒を残す町として観光客も多く見られる町です。近くに住む私でも、散歩のたびに新しい発見があり楽しい町です。 

 こんな谷根千のなかで、ミャンマークラフトのお店を見つけました。小さなお店で見逃してしまいそうですが、お店に入って品物を見ると、お土産物を売る店ではなくミャンマーの伝統的な染織品,工芸品などを扱うお店でした。 

 

 店主に話を聞くと、ご主人がジェトロ(独立行政法人日本貿易振興機構)の初代現地駐在事務所長としてミャンマーに赴任し、現地の伝統工芸の復興を指導し、そこで出来た品物を輸入して販売しているとのことでした。 

 ミャンマーには135の民族が暮らし、それぞれ自分達を象徴する独自の染織品を作ります。その中には手紡ぎ、手染めの糸を後帯機(日本のいざり機と似ています)で織った布もあります。また刺繍も部族の伝統的な模様から現代的模様まで作っています。 

ナガ族の刺繍布です。 

 

手紡ぎ、草木染め、手織りのシャツも作っており、私も一枚注文し、出来上がったのが下の写真の長袖シャツです。生の藍葉の三回染めです。 

 

日本の手仕事のなお一層の発展を期待して、他国の手仕事をご紹介しました。 

お店情報 

http://www.maams.jp/ 

東京都文京区根津2−36−4 
      MAAMs ミャンマークラフト  

| 横山正夫 | みる | 13:40 | - | - |
粋な行燈皿(学習会「昔の物 今の物」第6回瀬戸)

江戸後期に瀬戸でも磁器の製造が本格化すると(新製焼)、もともとの

本業焼も生き残りをかけて、成形や絵付や釉薬の技術革新に取り組み、

それまでの真っ白な陶土の美しさを活かした無地に灰釉を主体とした焼き物とは、

また異なった世界観を高度に発達させました。

今回、横山先生に見せていただいた一群の本業焼は、江戸の庶民文化が

最高潮に達した文化・文政年間(18041830)の頃か、

その勢いを継いだ時代の物でしょう。

 

その中でも行燈皿という物は、これまた独特なもので、

実に粋で味わい深い物です。

 

現代に生きる私たちは夜でも昼間と変わらぬ明るい環境で生活していますが、

停電などで突然暗闇に包まれると、その濃厚な闇に不安と同時になんとなく

懐かしさを感じたりもします。

 

かつて、そんな生活があたりまえだった時代においては、

盞に灯した燈火によって仄かに浮き立つ行燈皿の絵は、

見る人を幽玄な世界に誘ったのかもしれません。

夕景帰帆、葦、夕顔、菊文、風景…

 

焼き物の図録を開けばたいてい掲載されている定番のモチーフばかり。

それはつまり、それだけ同じ構図の図柄があまたに描かれて流通したことの証左です。

どれだけ繰り返し同じ図柄に筆を走らせれば、

これだけの驚嘆すべき境地に達することができるのか想像もつきません。

(図録)瀬戸市歴史民俗資料館 企画展『瀬戸の絵皿展』平成4年7月19日発行

 

現代においてこの絵付けを復活させることは全く不可能なことですが、

行燈皿の独特の形状は今の生活にも十分取り入れることが可能でしょう、

といった話なども当日はありました。

 

<余談>

たっぷりと油を吸った状態の行燈皿。

上記の図録より。

| 中村裕史 | みる | 20:24 | - | - |
たくさん描いたから描けた絵

久野恵一さん亡き今、物を見る「目」を養うために始まった学習会「昔の物 今の物」。第6回を数え、すっかり目が肥えてきました。というのはうそで、横山正夫さんが品物を並べられた段階では「好きだな」「そうでもないな」はあっても、どう見たらいいものか、いつの時代のどんなものであるかは、なかなか分かりません。

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今回は比較的人数が少なく、横山先生のゼミを受けている感じでした。

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一つひとつについて、つくられた時代、用途、集めた理由、たまに購入時のエピソードもお話しくださいます。「玩味があります」「洒脱です」「闊達ですよね」。石皿や行灯皿の絵付けを表現する先生の言葉もまた、味わい深いものです。

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てらいがなく、のびやかでありながら、おさまりがよい。何百も、何千も描き続けた中に、このような逸品が生まれました。

| 大部優美 | みる | 22:45 | - | - |
そろっている時には全部試す

小鹿田のカップ&ソーサーが5脚揃っていた時の写真。

数物作りでここまでの精度で仕上げる技術はさすがです。

 

それでも本体に付けるハンドルの位置が数ミリ違うだけでも

人それぞれに使い心地は大きく変わるものでしょう。

なかなか揃った状態で遭遇することも珍しいので一つ一つ手にします。

自分の指の長さ太さにあったハンドルの大きさ、

そして、人差し指を通して持ち上げようとするときに

小指が皿に当たるか否かは手の甲の広さにもよるでしょう。

安価な大量生品はそれはそれで良いですが、

自分の体にフィットしたストレスの無い物に出会ったときの、

おお!!これだ!!は、

やっぱり生身の人間が作った物ならではの出会いです。

| 中村裕史 | みる | 18:23 | - | - |
もののかたち

先日、鎌倉のもやい工藝で、かごを手に入れました。

宮崎の杞柳細工です。

 

 

もやい工藝のスタッフの方に伺うと、このかたちは焼きものを参考にしたそうです。

久野恵一さんが見本として見せたのが、焼きものだとか。

我が家にちょうど、見本とした焼きものと同じかたちと思われるものがありました。

高台がないべた底の深皿です。

 

 

似てませんか?

もののかたちをよく見ることは大切なことだと、改めて感じました。

 

| 坂本光司 | みる | 10:50 | - | - |
憧れの白い肌

手仕事フォーラムのウェブサイトで連載中の横山正夫さんに、じかに解説していただく学習会「昔の物 今の物」。5回目は、薩摩焼でした。昔の物と今の物を車のトランクいっぱいに詰め込んで、鎌倉までお越しくださいます。

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好みを超えて、資料として価値のある品も集められていますが、持ってきてくださる多くは好きな物。うれしそうにお話ししてくださいます。「昔の物 今の物」vol.105の「甘酒半胴」http://teshigoto.jp/serial_report/mukashi/vol105.html

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「宋胡録(そうころく)写し」。タイの旧都スワンカロークで焼かれた陶器にならった物で、よい形をしています。

 

あとの2枚は、薩摩焼平佐窯の白磁。とうになくなってしまいましたが、磁器の窯が薩摩にもあったのです。

「昔の物 今の物」vol.73「平佐の磁器」http://teshigoto.jp/serial_report/mukashi/vol73.html

 

中央の徳利は、東洋陶磁美術館のコレクションとも遜色ないものと思われます。高貴ななまめかしさをたたえ、見る者をひきつけます。右は、珍しく横山さんが「気をつけて扱ってね」とおっしゃった小さな土瓶。絵に目がいきますが、形もかわいらしいものです。「きれいな肌をしています」「伊万里より肌が好きですね」。焼きものの評価と分かっていても、ちょっとドキドキします。

| 大部優美 | みる | 09:43 | - | - |
住み継ぐ家〜住まいと住む人〜

先に大部さんよりこちらのブログで報告がありましたが(2019.2.18 「寄り合い@林農園」)、
昭和20年代に建てられ、施主夫婦が4代目となる家のリフォーム後を見学させていただいて感じたことなど、
もう少し書かせていただきます。

 

中央右のショートカットの女性が施主の奥様の林奈保さん。
写真中央がリフォームを請け負った源野建築設計工房の源野さん。
いずれも手仕事フォーラムメンバーです。

皆のくつろいだ姿が物語るように、年月を経た木の香りが甘く漂うお宅は
とても居心地が良く、安心して寛いでしまう家でした。
そこへ施主のお母様が、お汁粉に漬物、キウイフルーツ、甘酒など次々と運んできてくださいます。

次々におやつを運んできてくださるお母様(左)。ご家族で、そしてご夫婦で長年この家に住まれたのちに、
今回の施主である若い息子さんご家族に家を譲られました。
それを受けて、お嫁さんである菜保さんが「手仕事フォーラム的」リフォームに踏み切られたというわけです。

施主のご両親は「林農園」を営まれ、長年有機農業に取り組み、また研修生も大勢受け入れてきました。
この日供されたお汁粉の小豆も粟もちの粟も、キウイフルーツも、お漬物も、
畑から採れた作物から作られた自家製でした。
どれも確かな素材を優しく味付けした逸品で、身体に沁みるなあと思いながら美味しくいただきました。

また、この家を象徴する光景だなと、林さんの許可を得て撮影、掲載させていただくのが下のリビングの写真です。
窓の外には梅などの木々や畑が見え、そこには洗濯物がお日様を浴び、
その下には割干し大根など野菜が笊に山盛り干されています。
天井をぶち抜いた吹き抜けの、開放感が溢れる陽だまりの部屋でのんびり過ごす時間を想像し、
それはそれは羨ましかったです。

まだまだ書きたいことはあるのですが、長くなりましたのでこの辺で。
家のリフォームの詳細については次々号SILTA39号をお楽しみに。

最後になりましたが、
林家の皆様、快くお住まいを公開してくださいましたこと、心より感謝申し上げます!

| 指出有子 | みる | 08:30 | - | - |
苗代川・続き

苗代川の続き、口付徳利(からから)です。

 


 

独特の形、風合い。惹きつけられるものがあります。

| 久野民樹 | みる | 01:25 | - | - |
端正な仕事場

「美しい仕事は、美しい仕事場から生まれる」という至言があります。手仕事フォーラムの旅で、たくさんの窯場や工房を訪ねてきましたが、沈壽官窯ほどすがすがしく整えられた職場はなかったように思います。

沈壽官窯1.jpg沈壽官窯5.jpg沈壽官窯6.jpg 

成形、絵付け、削りと工程ごとに分かれた部屋はガラス張りで、通路から見学しやすいつくりになっています。つくり手のみなさんにはプレッシャーのかかる環境です。黙々と打ち込まれる姿にこの窯で働く誇りがにじみます。

沈壽官窯2.jpg沈壽官窯3.jpg沈壽官窯4.jpg

沈壽官窯におじゃますることには、特別な思いがありました。次回のブログでまたご紹介できればと思います。 

年末の忙しい時期の訪問に快く応じてくださった沈壽官窯の皆さん、平嶺さん、ありがとうございました。 

| 大部優美 | みる | 08:00 | - | - |
フォーラム運営会議と取材

本日の運営会議は、会報誌『SILTA』38号(次の次の号)の取材も兼ねて開催されました。

取材に伺ったのは、ノッティングの作り手である外村ひろさん。
ひろさんの姪である仙台レ・ヴァコンスの綾さんも、たまたま?在京で、同席してくださいました。
お二人とも、先月の倉敷フォーラムでお世話になった倉敷本染手織研究所にて学ばれました。
こちらは、10期生であるひろさんの卒業証書。芹沢げ陲侶燭農められたもの。
伺ったお話の内容については、SILTA38号(来年になりますが・・・)をお楽しみに。
その前に、次号SILTA37号についても、この場で原稿の最終確認が終えられました。
お風邪をひかれてマスク姿で登場された大橋編集長、そして編集メンバーの皆様、お疲れ様です!
(そしてレイアウト担当の鶴見さん、よろしくお願いします!)
| 指出有子 | みる | 22:45 | - | - |
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