手仕事フォーラムblog

手仕事フォーラムのメンバーが、日々発見した事や物をお届けします
瀬戸の「馬の目皿」

瀬戸焼のスタディーツアーで最初に訪れた「瀬戸蔵ミュージアム」。

展示されている瀬戸焼の歴史を館長自ら案内、解説してくださいました。

 

2Fには、瀬戸焼の歴史ごとの変化が、実物を通じて知ることができる

とても興味深い展示があり、その中に古い「馬の目皿」が展示されていました。

 

瀬戸の灰釉陶器に絵付がされるようになったのは、

江戸時代後期、肥前の磁器が大量に世に出回るようになってから。

磁器を作る技術がまだなかった瀬戸では、染付の磁器に対抗して、

瀬戸特有の灰釉陶器に様々な絵付けが施されるようになりました。

その中のヒット商品の一つが「馬の目皿」だったそうです。

 

こちらが展示されていた、馬の目皿が描かれるようになった初期の物。

 

こちらが、横山さんの連載「昔の物今の物」に掲載されている馬の目皿。

「目」の模様に違いが見られます。

 

時代によって「馬の目」の模様が変わります。

初期(写真上)のものは、「目」のほぼ中央から筆が始まっているのに対して、

時代を追うと、筆の始まりが「目」の下側に寄っていくのだそうです(写真下)。

館長曰く、「大量に作られるようになって、描きやすい描き方に変わっていったのでは」とのこと。

 

このような同じ模様でも時代毎に変化が見られるのは興味深く、
また、それぞれに違う良さ、面白さがあるように感じられました。
| 久野民樹 | いろいろ | 07:06 | - | - |
“日が当たるレイアウト”
仙台・Les vacancesのインスタグラムに、ガラスの展示のことが書かれていました。

(Les vacancesのインスタグラムより)
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“春へうつろう西日が美しいので手吹き硝子を窓際に移動しました。
 母が熊本民藝館の開館のお手伝いをしていた時に外村吉之介先生に硝子の展示のポイントを教わったとのこと。
 そういえば外村先生のお部屋も硝子に日が当たるレイアウトで主張せず(ここ大事☝️)それはそれはとても美しかった。
 店の模様替えの時に実践してみよう。”

外村吉之介のガラスのレイアウト・・・見てみたかった。

そういえば、倉敷ガラスの元祖小谷真三さんの工房は、ガラスたちがさりげなく、しかしとても美しかった。
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さらに思い出したのが、松本の荻原邸のガラス・・・
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2008年4月に、フォーラムメンバーで当時連載していた『暮らしの手帖』「ものことノート」の取材として、
荻原小太郎さん、八重さんご夫妻のお住まいを訪ねた時の写真です。
荻原さんは池田三四郎といっしょに松本民芸家具を創設した方で、当時92歳。
木造平屋の建物も内装も、そして美しい手仕事たちと暮らすその暮らしぶりがとても素敵でした。
その一つ、集めたガラスを美しく飾るために壁を抜いた“窓”が、まるでステンドグラスのようにきれいでした。

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山崎さん、Les vacancesの展示を楽しみにしています。
| 大橋正芳 | いろいろ | 15:50 | - | - |
「物以上の何か」・・・芹沢の“仮面”
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上の写真は、静岡県立芹沢げ霹術館の売店で販売されている絵はがきです。
収集で「世界の工芸地図」を描こうとしたと学芸員の白鳥誠一郎さんがいう芹沢の収集の中でも、
とりわけ特異ともいえる仮面は、芹沢の最晩年に集中的に集められたそうです。
それは、芹沢が「柳宗悦像」などの正面を向いた人物像を制作する時期と重なるのではないかと、
図録「芹沢げ陲亮集7 仮面」の「芹沢げ陲伐礁未亮集」に書かれています。
興味深い指摘です。

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https://www.seribi.jp/exhibition.html
現在開催中の「芹沢げ陲亮集 ー世界の仮面と衣装ー」に合わせて発行された図録によると、
芹沢美術館開館(1981)の記念展に展示された仮面を見て感激した当時の日本民藝館館長柳宗理は、
翌年にお披露目された民藝館“新館”の最初の展覧会として、「芹沢げ陲亮集 仮面」を企画したそうです。
柳は仮面に「物以上の何か」があることを感じ、そこに強い共感を覚えたようです。
図録は最後に、
「結局芹沢とは、仕事に『物以上の何か』を込めることを大きな目標として、
じっくりと進んでいった人ではないかと思えてくる」と、締めくくっています。

展示室の前半に並ぶ芹沢の着物や暖簾と後半の仮面を同時に見る貴重な機会です。
24日まで。ぜひご覧ください。

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| 大橋正芳 | いろいろ | 22:08 | - | - |
久野・久野
手仕事フォーラム代表の久野民樹さんは、父久野恵一さんを上回る勢いで全国を駆け巡っています。

今日アップの民樹さんのインスタグラム・・・
「九州の旅が終了。せっかく車で来たので欲張って満載にして帰ります。
 積みきらなかったけど。自宅まであと1100km」

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パジェロに積み込まれたカゴ・・・この写真を見て思い出しました。

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2011年10月にフォーラムメンバーを引き連れての「南房総の竹籠仕入れの旅」・・・
メンバーの後藤薫さんのレポート、当時の黒いパジェロにカゴ類が満載です。

民樹さんの成長ぶりが嬉しいです。

 
| 大橋正芳 | いろいろ | 19:11 | - | - |
春の到来 沈丁花

梅の春は春一番。ですが
梅に続き春を呼ぶ花木と言えば、沈丁花ではないでしょうか。
只今満開です。
 
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沈丁花は金木犀、クチナシとともに日本三大香木の一つです。
贅沢なほど甘く濃い、強い香りを放ちます。
切り花でも存分に味わえます。
奥原硝子・長片口に生けてみました。

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開花は10日ほど。
あっという間に開花を終える花です。
短い時ですが芳しい香りを十分に満喫したいものです。

藤岡 葵

| 管理人 | いろいろ | 00:16 | - | - |
北薩摩の“つづらカガイ”

もやい工芸に注文していた北薩摩の“つづらカガイ”が届いたとの連絡を受け、

喜び勇んで引き取りに行ってきました。

二度と手にすることは無いと思っていましたし、

それ以上に、この仕事が受け継がれたことが更にうれしいことです。

 

この“つづらカガイ”を始めて見たのは手元のメモ帳によれば2014年の3月。

もやい工芸で開催された久野恵一さんによる学習会。

籠ざる展にちなんだ学習会だったと思います。

久野さんが“つづらカガイ”を手に持ち、

作り手の高齢化で継承が難しく、これが最後になるかもしれない。

そう話していたのを記憶しています。

その頃、私は未だ新参者につき、良いものだと思いつつも、

欲しいなどとはとてもとても言い出せなかったことを覚えています。

久野恵一さんがこの仕事に出会ったのは、日本民藝協会の調査活動に携わっていた頃で

ちょうど私が生まれたころのことです。

 

それを今回、久野民樹さんが新たに開拓してきて、

念願かなって私も手にすることが出来ました。

 

久野恵一さんも読んだであろう小野重朗『南九州民具図帖』(昭和411月)には

“ツヅラフゴ”を背負った子供の写真と、上手ではありませんが民具への愛情溢れる

実測図が掲載されていて、ガリ版で次のように説明されています。

「主として山生きの弁当、ナタ、カマなどを入れるのに用いるが、農作物の

運搬などにも用いる。図のものよりずっと細くした山仕事専用のものもある。

カウル(負う)だけのもので、やはりカリノと同様の緒をとりつけてある。」

「ツヅラは深い山地に自生し、秋のころに地をはっている皮の緑色のカズラ

だけをとってきて乾燥させて黒くなったのを水にもどして使う。若い細いもの

が美しいフゴになる。芸術品のようなのを自作する老人も多い。」

 

日々のハードな労働の中で使用されて耐えうる強靭さを備えた民具。

しかし、日々使うものであるがゆえに、できれば人よりも上手に美しく作りたいと思う。

そのような健全な切磋琢磨があればこそ、民藝に昇華される物が出てくる

土壌となるのでしょう。

現在は、日々の労働からは切り離され、当時のものとは比較すべくもないでしょうが、

この仕事が継承され、これからも数が作られていけば更に力強さを備えたものが

作られていくことが期待できます。

今回手に入れることが出来た“つづらカガイ”は

十分にそのことを期待しうると感じました。

| 中村裕史 | いろいろ | 00:34 | - | - |
ジョン・リーチのマグカップ

鎌倉「もやい工藝」の故・久野恵一さんのもとに、手仕事の良品についてのお話を聞き取りに通っていたとき日用品に話が及び、恵一さんが居間から持ってきたのはジョン・リーチ窯のマグカップでした。「毎朝、ミルクを入れて飲んでいるんだ」と、修繕の跡があるマグカップを大事そうに持ちながら話されていました。これは恵一さんの長男で、「もやい工藝」現・店主の民樹さんが1981年に誕生した際、日本民藝館の学芸主任だった故・佐々木潤一さんからお祝いにと贈られた物で、今は自分が使っているとか。なぜ佐々木さんが異国の陶器を選ばれたのか、そして恵一さんが思い入れる理由を詳しく尋ねなかったことを悔やんでいますが、1982年に日本民藝館の正式な職員となり、現・学芸部長の杉山享司さんはこう推察してくれました。

「当時、柳宗理館長の補佐役として民藝館の国際関係を担当していた故・内海禎子さん(後に日本民藝館常務理事)はジョン・リーチの父であるデイビッド・リーチとのやり取りをされてましたし、その後イギリスで民藝展も開催されるなど、イギリスとの交流があったことを記憶しております。ジョン・リーチをはじめ、その父や祖父(バーナード・リーチ)が作るピッチャーやマグカップなど取っ手のついた焼物は、使い易さや美しさの観点から大変優れております。きっと、新作の参考になると考えて、久野さんは愛用していたのではないでしょうか」

先日、この優品との縁に結ばれました。手仕事フォーラム・メンバーの高梨武晃さんが三浦市で営む「讃々舎」にちょっと古いジョン・リーチ窯のマグカップが入荷したというのです。希少ゆえ、ふだん使いするには躊躇する値段でしたが、大好物のコーヒーを毎日、このカップで味わえたらと憧れの想いが募り、よく考えて購入しました。不意に割れてしまうこともあるかもしれませんが、恵一さんと同じく直して使い続けたいですし、割れた箇所を漆で継ぐ手法も身につけていくつもりです。さて、念願のマグカップを初めて手に持ったとき、容量がたっぷりで、どっしりとした安定感ある造形に反して軽やかな点に驚きました。この軽さは陶工の技術の高さを裏付けるものでしょうし、嗜好の一杯を愛でる時間に心地よさをもたらすはずです。ちなみに僕が入手したマグカップは1977年製。エリザベス2世の1952年以来の在位25年(シルバージュビリー)を記念したスタンプが施されていました。民窯が特別仕様を手がける体制に独得の文化を感じさせます。

| 久野康宏 | いろいろ | 10:30 | - | - |
きょうから2月、
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今日は2月1日。
カレンダーを入れ替えましたか?

画像は尾山台・手しごとのインスタグラムから・・・
手しごとでは「雪国だより」が開催中、暖かなマフラーもあります。

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この週末は少し暖かいとか、どうぞ出かけください。
| 管理人 | いろいろ | 16:41 | - | - |
「春の訪れ」
1月の終わり、愛媛県西条市にある愛媛民藝館へ伺いました。

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外は雪を被った石鎚山連峰の荘厳な景色を見られる西条市。
民藝館の中では、梅や椿、水仙など春の訪れを感じる花がいきいきと美しく飾られていました。

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ちょうどお茶会の最中にお邪魔しました。
囲炉裏を囲んで、石鎚黒茶や西条の和菓子
や囲炉裏で焼いたかき餅をいただきまし
た。餅花の向こうには可愛らしいお内裏様とお雛様。春が待ち遠しいです。
| 門田真記子 | いろいろ | 23:34 | - | - |
“これ、いいね!”

「『恥じることのないものを作っていきたい』と語る瀧山さん。

 日用品そのものが美しくあってほしいという、柳宗悦の理想は倉敷の地で受け継がれている」

 

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JR東海の東海道・山陽新幹線車内誌『ひととき』 2019

連載「これ、いいね!」地元にエール011は、 “用の美”提唱の柳宗悦が名付け親「倉敷緞通」。

 

瀧山雄一さんの仕事がていねいに紹介されています!!

 

| 大橋正芳 | いろいろ | 09:24 | - | - |
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