手仕事フォーラムblog

手仕事フォーラムのメンバーが、日々発見した事や物をお届けします
FUNDAMENTAL RHYTHM in 愛媛民藝館

9月15日(金)より開催中の「FUNDAMENTAL RHYTHM」
これから半年ほど迎える寒い季節。あたたかな手仕事の品と共に過ごす冬時間は、ひと時の楽しみです。赤や茶、紺や緑など暖色系の色が揃う館内。

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吹き抜け2階より流された倉敷緞通。
初めてこの緞通を知った時、鮮やかな赤、藍に圧巻されました。
この2階から2畳敷きが何枚も流されるという展示も素晴らしく、決して派手ではないのに見る人の心に内から強く迫るものがあります。

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閑静な空間は、何時間もゆっくりと手仕事の品を見ていたくさせます。


FUNDAMENTAL RHYTHM
会期:2017年9月16日(土)〜10月1日(日)
時間:9:00〜17:00
場所:愛媛民藝館
http://ehimemingeikan.jp/

藤岡 葵

| 管理人 | 報告 | 09:22 | - | - |
手仕事フォーラムメンバーの読書日記、てくり別冊「光原社*北の美意識」

この本は、先日の盛岡フォーラムの最終日に秋田の星耕硝子さんの工房に伺った折に、ガラスと一緒に購入したものです。

伊藤さんのガラスが紹介されているページがあるので、工房に置かせていただいている、と奥様の亜紀さんから教えていただき、直前に訪問した光原社さんの魅力をもっと知りたいと思っていた私は、面白そう、と思って手に取りました。

その勘は大当たりでした。

『てくり』は、平成17年創刊の「盛岡の普段を綴るミニコミ誌」だそうで、その中で平成22年に発刊された光原社を特集した第11号が大変な人気で完売。再販を求める多くの声に答え、新たに別冊として誕生したのがこの本です。

これだけを書くと、ガイドブックのようですが、読み物としてもとても面白いのです。

宮沢賢治と学友だった及川四郎さんのお話に始まる光原社の誕生、岩手の民藝運動の現在までの流れ、及川隆二さんのインタビュー、型染めの高木明子さんのお話、ガラスの小谷真三さんのお話、漆の佐藤竹治さんのお話、現在の光原社の一日を切り取ったところもあり、ページをめくるのが楽しい本です。

中でも、私が大好きなのが、及川四郎さんの4人の娘さんのお話や光原社を支えた女性たちのお話です。

4人姉妹というと、オルコットの「若草物語」や、谷崎潤一郎の「細雪」など、もう存在だけで物語になりそうなのに、隆二さんのお母様・愛子さん、芹沢げ陲里發箸馬咾鯔瓩い新神めの明子さん、お店を支えた年子さんと福子さん、すごい4人姉妹です。そして隆二さんの奥様の倭香さん・長年店長として光原社を支えた吉田綾子さんへと女性たちの物語が続いていくのです。

小説ではないので、文章の量は多くはありませんが、わくわくしながら読んでしまいました。

吉田綾子さんのインタビューでは、もののこと、伝えるということ、についても深く考えさせられます。

ちなみに久野恵一さんも寄稿されています。

美しいものの写真や、及川家の昔の貴重な写真もあり、目で見ても、じっくり読んでも楽しめるお薦めの一冊です。

| 瀬部和美 | 報告 | 09:21 | - | - |
小鹿田のつくり手の報告

岩手フォーラムの冒頭、遠く大分・日田から駆けつけた小鹿田焼きの坂本浩二さん、黒木昌伸さんが、7月の水害時の様子、その後の状況を話してくださいました。

 

 坂本浩二さんは、「バケツを返したくらいの雨で、みるみる河川が氾濫し、ほとんどすべての窯元の唐臼が流された。採土場も崩落し、つくる前の一番大事な部分がやられた。ストックがある分で仕事をしているが、いつまであるかというと、よくない状況。90代の長老に聞いても、経験のない豪雨だった。びっくりしたのと、どうすればよいか分からないまま1カ月が過ぎている」と現状を報告。ただ、皆さんけがはなく、「酒のほうも飲んでますんで」と笑わせました。

 

唐臼は徐々に復旧しているものの材料の松の木がなかなか手に入りにくいとのこと。どの時期の松でもよいわけではなく、冬場に切ったものでないとだめだということで、通常に戻るまでには半年か1年かかるのでは、とおっしゃっていました。

 

黒木昌伸さんは、皿山の外側の、心配な問題を語って下さいました。お子さんが通われている小学校は、小鹿田から市内に向かう途中の地区にあります。水害で土砂崩れなどが起き、孤立してしまった地区の一つです。全校三十数人の学校ですが、今回の水害で地区外に転居していく人が出そうだといいます。「その地区が『危険なところ』となってしまったのが、ちょっとつらい。将来、小鹿田までの道に誰も住んでいない、とならないようにしたいですが、こればかりはどうしようもない」と。

 

なかなかメディアを通じては伝えられない状況です。ここ数年、なんとかふんばっている過疎地域を襲う自然災害が続いています。手仕事の将来を考えるうえでも、とても重い課題だと思っています。

| 大部優美 | 報告 | 08:01 | - | - |
イーハトーブの風土とものづくり

今回の全国フォーラムは、私の人生初となる岩手・秋田への訪問でした。
行く前は気にも留めませんでしたが、岩手県は私が敬愛する宮沢賢治の故郷。
その土地は、ひたすら見渡す限りの平野で、空が広く、
宮沢賢治の作品から感じていた、青暗くどこか陰鬱としたイメージとは全く違いました。

また、今回メインの会場となった岩井沢邸の近くには
広大な牧場があり、「馬のえさやり100円」という看板があり(笑)、
聞けば、岩手県は近代化の殖産政策として牧場経営や羊毛の生産に力を入れていたそうです。
その結果、ホームスパンが岩手で発展・定着したという歴史があります。
それまで知識では知っていたものの、ホームスパンと岩手というのがなんとなく繋がっていなかったのですが、
今回実際に岩手を訪ねてみて、広大な平野と牧場があるのを見て、
ホームスパンがここに残ったという必然性のようなものををようやく納得できました。

宮沢賢治の詩や童話の舞台となった岩手(イーハトーブ)。
実際に訪れたことで、賢治の作品をより深く味わえるような気がしましたし、
光原社にあった賢治手書きの原稿には、もう涙が出ました。
が、それは置いておいて。

そこで作られる丁寧な手仕事の過程はもちろん、
その、ものづくりに作用している土地の風土や歴史を知ることで、
ホームスパンが金額的に高いものだろうと、希少なものだろうと、
やっぱり「これは民藝です」と自信を持って話せるようになった気がします。
改めて、現場に足を運ぶことの大切さと喜びを感じた旅でした。(毎回言ってる?)

写真はもりおか歴史文化館に展示されている、チャグチャグ馬コという祭りの馬の装束。
馬を大切にし、馬と共に生きた岩手ならではのお祭り。
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| 田代美由紀 | 報告 | 07:55 | - | - |
日帰り学習旅 in 星耕硝子

8月25日から行われた「全国フォーラム2017 in 岩手」
私たち夫婦は26日、27日の学習会に参加させていただきました。
その企画のすばらしかったことは、既に皆さんからご紹介いただいているので、
28日の日帰り学習旅で当工房に立ち寄っていただいた時のエピソードを
少し書かせていただきます。
 
見学者総勢43名。工房始まって以来の人数でした。
全員一気には見られそうにないので、2班くらいに分かれて見学していただき、
説明も交えながら、コップやお皿、ピッチャー、そしてクリスマスオーナメントも作りました。
こんな時、吹きガラス体験工房で働いていたときの経験が役に立ったなあと思います。
実演見学[2].jpg

地元集落の会館からテーブルを、友人のお寺から座布団を借て、
我が家の車庫2階にあるダンスホール(母の趣味の社交ダンス用)で
みなさんに休憩・昼食をとっていただきました。お弁当は十文字の紅玉さんから。
お昼休憩[2].jpg

本当は、母が出荷している美味しい枝豆を、皆さんにごちそうしたかったのですが、
ちょうど収穫がお休みの時期にあたり、お出しできなかったのがとても残念です。
 
すべてのお客さまをお見送りした後は
心地よい安堵感で、二人は大の字になりお昼寝をしました。
 
その後向かった角館の武家屋敷でも、
きっと素晴らしい出会いがあったことでしょう。
皆さんの工房滞在時間は2時間半くらいでしたが、
岩手のフォーラムに引き続き、
皆さんとのつながりが、より深まったように感じます。
 
秋田のこんな田舎で、こんな夫婦が営んでいる硝子工房のことを
時々思い出していただけたら嬉しいです。
 
今回も、企画してくださった久野民樹さん、大橋正芳先生をはじめ
ご準備に携わったスタッフの方々に、心よりお礼申し上げます。
 
また、早めに来てお手伝いしてくださった、指出有子さん、大部優美さん、
スムーズに事が運びとても助かりました!本当にありがとうございました。

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※画像は今回実演で作ったものです
 
投稿者:星耕硝子 伊藤亜紀

| 管理人 | 報告 | 08:55 | - | - |
無限の想像力を知った「光原社」

初めて訪れた岩手県盛岡市にある光原社。
民藝通の友人からも出発前にそのあらましを聞いていて、楽しみにしていました。

正面玄関を入ると、壁面ガラスで温室を彷彿させる新館。
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赤レンガの可否館。
 

可否館の傍にある中庭は竹林で、大壺が構えます。
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イーハトーブ館は教会を思わせるようなステンドグラスと吊り照明。引き戸にはやはり漆が使われていて、細部まで丁寧な仕事が見られます。
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赤瓦で統一された屋根と川にしだれる緑が、光原社へ向かう橋のたもとから見られます。
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建物内部をとっても屋外のアプローチをとっても、テイストは違うのにそれぞれの共通点を取り入れたように外国と日本がミックスされ、見事に調和した姿となっています。
今回の見学で、この空間が外国に行かずすべて本を読んだり絵を見たりして、想像しながら創り上げたものだとお聞きして仰天です。
この光原社は世界各地のジャンルにとらわれない「良品」の集まりで、一つの理想郷です。人間の想像力や情熱は計り知れないものだなぁと感銘を受けました。

出発前に説明してくれた友人には、光原社にてお土産を。
「行きましたかー!光原社!!」
包装紙を懐かしそうにじっと見つめ、大変喜んでくれました。

 

藤岡 葵

| 管理人 | 報告 | 07:48 | - | - |
ぴょんぴょん舎で泣いた

先日の盛岡フォーラム、2日目の土曜日の夕食懇親会は、盛岡駅前の『ぴょんぴょん舎』で行われました。

10年前の盛岡フォーラムでも運営メンバーで、『ぴょんぴょん舎』さんの支店へ食べに行ったので、思い出深いお店です。

食事も一段落ついたところで、久野康宏さんがご挨拶をされ、SILTA33号の表紙の写真の話になりました。

久野恵一さんが、かごを掴んで素早く移動している後ろ姿です。

旅の直前、家に届いたSILTAの表紙を見て、「あぁ、懐かしい久野さんの後ろ姿だ」と、私は思わず泣けてしまったのですが、久野康宏さんのお話を聞きながら、みんな口々に「泣きました」と言っています。

そして、改めてみんながその場で泣いているのです。

私も含めて、ほとんどの人が久野恵一さんの後ろ姿を見たのは、亡くなってから初めてではないでしょうか。

書籍に掲載されているものも含めて、久野恵一さんの写真は何枚も残っていますが、後ろ姿のものはなかなかありません。

(こんなに早くお別れするのが分かっていたら、360度あらゆる角度から写真を撮って残しておくのでした・・・。)

にっこりとした撮影用の笑顔も素敵ですが、この忙しそうにしている後ろ姿のほうが、よりリアルに久野恵一さんを感じたのです。

そんな一枚を撮影してくださった久野康宏さんの、「捉える」力に脱帽です。

ありがとうございました。

SILTA33号は、他にも見どころ、読みどころが満載です。

ぜひ、ご購読ください。

 

おまけ:私の持っている久野恵一さんの、食べている最中の幸せそうな横顔。

| 瀬部和美 | 報告 | 08:54 | - | - |
昭和9年に記録されたイタヤ細工の映像

全国フォーラム最終日は秋田県仙北市角館にて、佐藤さんご夫妻と本庄さんの仕事を見学。

帯状に裂いたイタヤを、“ひご”として仕上げるために、小刀で表面を薄くなめらかにする作業

工程を見ることが出来ました。

イタヤカエデならではの清らかな白さが、やはり美しい。もちろん、この工程以前に多くの手間

がかかっており、それを思うと非常に尊い仕事だと思います。

イタヤ細工は編粗品の中では比較的値の張る品物ではありますが、この手間を考えれば

それも納得できます。是非とも生活の中に取り入れ身近に置いて使いたい品です。

イタヤ細工の一連の作業工程については、久野恵一氏の『民藝の教科書いごとざる』にかなり

詳しく写真と解説が掲載されています。

 

さて、イタヤ細工は昭和9年に動画で記録されており、現在、アーカイブとしてWebで観ることが出来ます。

これは、アチックミューゼアム(後の「日本常民文化研究所」)を主宰した渋沢敬三(渋沢栄一の孫)らに

よって撮影されたものです。

『イタヤ細工 製作者 渡部小勝君』と題されたフィルムは1934(昭和9)11月に、渋沢敬三の自邸において撮影されたものです。

『イタヤ細工 製作者 渡部小勝君』

渋沢敬三・16ミリ・18分・一九三四(昭和九)年一一月九日・所蔵=常民研

※この映像資料は、400ページを超える解説本と組で、DVDブックとして岩波書店から販売もされています。

 アチックの活動についても詳しく、また、収録されている映像に関する詳細な解説がなさており、

 貴重な民俗資料になっています。

 ■DVDブック

  『甦る民俗映像−渋沢敬三と宮本聲太郎が撮った一九三〇年代の日本・アジア−』岩波書店,2016.3

 

映像を見ると、作業工程がほとんど変わっていないことが分かります。DVDブックの成田敏氏の解説によると、

渡部小勝さんは職人ではなかったものの、代々イタヤ細工を行ってきた家柄だそうで、曽祖父の渡辺栄蔵さん

は明治初期の名工。祖父鶴治さんは小刀を改良して生産の向上に貢献したそうであり、そのようなことから

技術を受け継いでいたのだろうとのこと。

 

映像に付された目録情報をもう一度読みます。

「この映像は、1934(昭和9)11月に、渋沢敬三自邸において、渡部小勝(秋田県仙北郡雲澤村:仙北市)が

製作するイタヤ細工による箕の作成過程を記録したものである。なお、後半部に石神の斎藤善助家における

糸繰り作業、そば打ち作業が収録されている。尚、映像に音声はありません。」

 

 “昭和9年”と“角館”と読んで、既視感といいますか、何となく別の文脈で同じような話を読んだ記憶があり、

志賀直邦著『民藝の歴史』(筑摩書房, 2016)を確認してみたところ、ありました。

「19 手仕事の復興」「柳宗悦と樺細工伝習会のこと」から文章の一部を抜粋します。

 

「秋田県の手仕事場については、昭和一六(一九四一年六月)の「第二回東北民藝品展覧会」(日本民藝協会、

雪国協会主催・三越本店)においても樺細工の煙草入、イタヤ細工の箕や籠、楢岡焼の徳利、鉢などが出品

されましたが、柳宗悦がはじめて東北地方の民藝探訪のおり秋田を訪ねたのは、昭和九(一九三四)年一月

半ばのことでした。」

 

そしてその後、昭和17年正月に秋田角館を再訪し、昭和17年5月の樺細工伝習会へと話はつながっていきます。

昭和9年に柳と渋沢が角館を目指したことが、単なる偶然なのか、はたまた関係があるのかは私にはわかりませんが、

新たな道を開いていった二人が同年に角館を訪れているという事実に大変興味をそそられます。

 

もう一度、アチックフィルムに話を戻します。イタヤ細工の産地について、成田敏氏が次のように解説しています。

「おそらく、北東北に偏った数少ない地区で行われてきたと思われる。今のところ筆者が確認しているのは秋田県

仙北市雲然のほか、秋田市太平、青森県弘前市東目屋、同八戸市世増(旧南郷村)である。」

しかし、青森県に二ヵ所あったイタヤ細工は、いずれも途絶えてしまったそうです。

 

当日買い求めた、野趣あふれる沢くるみ掛け花入れを見ながら、角館の貴重な仕事が継承されることを切に願うばかりです。

 

| 中村裕史 | 報告 | 08:53 | - | - |
全国フォーラム 2017 in 岩手 手仕事をつなぐ旅

8月25日(金)、26日(土) の2日間 全国フォーラム2017 in 岩手に仙台から参加しました。
1日目 「日本の手仕事をつなぐ旅」展
仙台から、宮城中部に広がる穀倉地帯を北へ。岩手県盛岡までは40分ほどで到着。

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会場となった、岩井沢邸のある滝沢市は馬産地として古くから知られた場所のひとつ。
移築された古民家は、馬とひとつ屋根の下住まう曲がり屋を改築された家屋で、経年の美しさが際立ち、
手をかけ大切に暮らすことの豊かさを感じます。
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中に入ると、秋田 あけび蔓細工 中川原さんの実演が行われていました。
丸かごの胴は仕上がっており、次は縁巻き。水に浸し、やわらかくなった蔓の先端をはさみで落とし、二つに割く。
口元に添えた両手と、蔓の先端をかんだ歯に、きゅっと力が入り、口元から手が離れていくと、みごとに蔓が割けていく。どれほどの経験を積めばできるのか。長い時間をかけ、体得した感覚は迷うことがなく、小気味のいい仕事ぶりにしばら見入ってしまう。縁巻用の蔓のうち8割は、採取後生のうちに割いておくということだから、高い技術を生で見るいい機会をいただくことができた。「 蔓を無駄にすることはできないです。 自然から頂いたものだから」傍らにあった2冕たない蔓の先にも、材をとる山の自然の恵みに対する感謝の思いが感じられた。

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時間を換え、盛岡南側に位置する 紫波郡 型染の小田中さんの実演。
「忘れ物しちゃって。今日はこの木材をお借りして型紙を切っていきます」建材のような太い木材の上での作業の方が、目が近くなっていいのか?と工房での様子の違いに想像を膨らませていたが、なんともお人柄が見えるような一言。 場も緊張から和やかな雰囲気になり、話は進む。ひっかかりがあるから(刀で)彫る方が楽だという小田中さんは、筆が苦手だとか。自作の刀は、手に収まりよく、型紙の上を自在に動く。
「健やかな日々の営みが 当たり前の日常が、健やかな手しごとのものを生む」以前お伺いした工房での久野恵一さんの言葉は、いまも活きていて、その思いはつくり手を前にしたこの瞬間もつながれている。老舗の染物屋は、地域に根ざし、仕事が日常の延長上にある。

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展示では多数の編組品が。ひとつひとつの豊かな姿。 宮崎杞柳楕円大籠は、いつかは手に入れたいもののひとつ。つやのある茶褐色が美しい。

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大分 小鹿田焼 坂本茂木さんの壺も。

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2日目 学習会 岩手盛岡市 ホームスパン 蟻川工房
工房内の棚に整然と収められた毛糸。横には羊の写真が。育つ環境、食べ物で素材の質に差がでるとのこと。

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蟻川工房では、含みのある糸に仕上げるため、染色後の原毛をブレンドする。毛糸づくりが命なので、集中をきらしたり、手を抜くことはない。奥行きのある色は手紡ぎならでは。工房の伊藤さんのご好意で、コートを羽織らせていただいた。蟻川工房で織り上げられた服地で仕立てられたコートは、軽く柔らかで暖かく、包み込まれるような感覚がある。これなら寒い冬も安心。

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学習会
光原社へ。
光原社及川倭香さんより、創業から代表となったいままで、そして前代表及川隆二さんと久野恵一さんとのつながりについて。倭香さんだから語ることのできる深い内容で、長い時間お話をいただいた。歴史もあり、日本の工芸店のなかでも重要な役割があるという盛岡 光原社。何度となく訪れていたけれど、こんなにも充実した気持ちで時間を過ごすことができたのは、「つなぐ」仕事に挑み続けた久野さんと、つくり手、つなぎ手の強い信頼関係をわずかながらも感じる事ができたからなのかもしれません。

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「今つくられている(手仕事の)ものは、文化の証 長い歴史の中で培われてきたもの。切磋琢磨して残されてきたもの。地域を大切に 」
久野恵一さんの言葉を心に、ものとむきあい、これからも手仕事をつなぐ旅に参加していきたいと思いました。

佐藤佐智子


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追記:チャリティー販売会で蟻川工房のネクタイを求めました。息子のハレの日用です。

| 佐藤佐智子 | 報告 | 11:16 | - | - |
久野恵一プロデュース 〜黒木昌伸さん〜

全国フォーラム2017 in 岩手では、久野恵一さんがプロデュースしたものがあり、つくり手からその話を聞くことができました。

 

 

黒木昌伸さんの深茶碗といえば有名ですが、その深茶碗の見本となった美濃焼のどんぶりがありました。

昌伸さんが仕事をはじめて2、3年くらいの時に、久野さんが見本として持ってきたそうです。

 

 

小鹿田焼では、うつわを重ねて焼くことが多く、このようなどんぶりの形はあまりつくらなかったそうです。

最初は何につかうのかなと思ったそうですが、意外に何にでもつかえて昌伸さんの定番商品になっています。

 

| 坂本光司 | 報告 | 08:44 | - | - |
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