手仕事フォーラムblog

手仕事フォーラムのメンバーが、日々発見した事や物をお届けします
久野さんとゆく肥前工芸の旅
武雄の竹細工 ――池田孝雄さんを訪ねて――


天吹酒造の酒蔵でのミーティングのあとは、「久野さんとゆく肥前工芸の旅」。
一行は車を連ねて、武雄市武内町の池田孝雄さんの竹細工の見学に向かった。車中からは、背振山系の独特の形がずっと連なって見えている。そういえば、天吹酒造のお酒にも背振山系の伏流水が使われている。利き酒のときにいただいた水は、とても柔らかでおいしかったなあ。

佐賀県竹細工の第一人者
かつて佐賀県には竹細工をする人が数多くいたが、今ではたった3人ほどとのこと。第一人者のつくり手である池田さんは、15歳のときに、隣村の竹細工師に弟子入りをして仕事を覚えたという。


身体全体を使って編んでいく


かごは、四角い底からの立ち上げが一番むずかしいという。両足のカーブで籠をはさみ、籠のかたちをととのえながら、編み進んでいく。


「スーパーでレジ袋をやりだしてから売れんようになったが、この頃また売れるようになった」と言う池田さん。「同じエコバッグをもつのだったら、いいものを大切に使いたい」という人たちが増えてきたのだろうか。
池田さんの籠は中国製品と違い、口のところで竹を曲げ込んでしっかりとつくるため、30年くらい使える、という。いい色に育つのが楽しみだ。


材料づくりに光る手わざ

「編むことの巧みさも大切だが、材料の吟味や下準備にこそ大きな労力がかかっている」と、いつも久野さんが言われていることを目の当たりにした。

材料の真竹(まだけ)は自分の山からとってくる。山には、竹がしなわないように、檜なども植えておく。竹山にしてしまうと風や雪で竹がしない、しなった竹は細工しづらくなるからだ。

池田さんは、竹包丁のあらゆるところを自在に使いこなし、竹を裂き、皮と身を剥いでいく。その包丁使いのみごとさに見学のメンバーからは、「おおー!」という感嘆の声がもれた。


刃物を少し入れ、縦に真っ二つに竹を裂くことを繰り返し、細くしていく。
そして竹包丁の刃元をカンナのように使って節を削り滑らかにする。


7~8メートルはありそうな長い竹を、皮と身に分けていく作業。足の指も手と同じ働きをしていることに注目。身体全体の機能を十全に使って仕事が進んでいく。


さまざまな用途に対応した竹包丁は、島原の鍛冶屋さんでつくってもらう。


池田さんは竹細工のほかに、みかん、柿、米もつくっておられる。忙しい季節にもかかわらず、手仕事フォーラムの一行を快く迎えてくださった。池田さん、おいしいおみかんをありがとうございました。
| 後藤薫 | 調べる | 03:55 | comments(0) | - |









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