手仕事フォーラムblog

手仕事フォーラムのメンバーが、日々発見した事や物をお届けします
荒焼(アラヤチィ)の新垣栄用さん

「沖縄の実用の荒焼(アラヤチィ)のつくり手は、この方をおいてほかはない」と久野さんが紹介する栄用窯の新垣栄用さんは、どこかとぼけたような飄々とした表情で現れた。

そして「まずはあたたまらなくては」と、昼日中から泡盛の古酒(クースー)をすすめてくださる。度数は高いのでクーッとくるが、喉越しはやわらかく、油断禁物の酒である。


この日は、朝鮮から薩摩経由で沖縄に伝わったといわれるタタキの技法で、3升の酒(サキガーミ)をつくるところを見せていただいた。

「去年までは、この倍くらいのものをしてたけど、もうダメだね。旅立ちが近いからね」などと、冗談を言いながら轆轤の前に座られたが、その姿がとてもダンディでいいのだ。姿勢がいいせいか、その姿は実際よりも大きく見える。

サキガーミができるまでの20分ほどの間、我々はただただ見惚れているしかなかった。二重に返す口づくりは、意識してしっかり見ようと思っていたが、あまりに自然な一連の動きの中で、「え、いつのまに?」という感じでできてしまっていた。

窯も袋がなく、火炎放射器のような直炎式の荒々しいものである。

「無施釉焼き締めの荒焼は、素朴でシンプルだからこそそのかたちの美しさが際立つ」と久野さんに教わったが、新垣さんはまさにアラヤチの魅力そのものを体現したかのようなつくり手であった。

| 後藤薫 | みる | 22:51 | comments(0) | - |









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