手仕事フォーラムblog

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山根和紙資料館で教わった紙の魅力

山根和紙資料館で教わった紙の魅力

 

鳥取フォーラム2日目、午前中に山根和紙資料館にお邪魔しました。

資料館のある青谷という場所は、因州和紙の生産地で、現在も和紙を作っているところです。

和紙だけではなく、和洋東西の紙、紙で作られた生活用品、書籍などの収蔵品が展示されています。

建物は、廃校になった小学校から階段などを移築して建てられた建物とのことで、そのせいか童心に返ったような、そこに居るだけでわくわくした気持ちになる建物です。

 塩さんの説明を伺いながら、館内を回ります。

たくさんの、世界中から集められた様々な年代・素材・形・用途の紙を見ることができ、「こんなものまで紙に!」と驚くような素材もあります。

私が、一番気に入って何度も見ていたのは、「貝多羅の経」。椰子の木を薄く切って、そこに文字を残してあるものです。素材の見た目も素朴で美しい、文字の形も記号のように見えるので面白いけれど、しばらく見ているとその形の美しさに気付く、というもので、もし手元に持っていたら、それだけで幸せな気分になりそうな逸品でした。

現代になってから日本に届けられたものだけではなく、遠い昔のその時代に、海と山を越え、日本に入ってきたものもあります。

塩さんのお言葉を借ります。「絹や織物は風化するけれど、紙は二千年経ったものでも残っている。正倉院の中にも、その時代から残っている紙がある。その時代は、書くときは禊ぎをして、白い衣装に着替えて書いていて、間違うとお給料も下がってしまうぐらい。」

「記録する」・「後世に伝える」という行為を、私たちの祖先がいかに大切にしていたかということを改めて感じました。

そして、その紙が実際に何千年という時を経ても、文字、そして情報を私たちに伝えてくれています。書くということを大切にしていたから残ったのか、残ることがわかっていたから大切にしたのか、どちらが先かはわかりませんが、不思議さと感動を覚えます。

現代の私たちは、記録するのはパソコンが主流、伝えることもメールやスマホのアプリで、紙も使っていないわけではないけれど、だんだん遠ざかってしまっています。

いま一度、紙、そして書くということを大切にしたいと思いました。

 

私はこの山根和紙資料館さんにお邪魔するのは二度目でした。

前回の2013年の全国フォーラムの折にも伺っているからです。

実は、その時は今回ほど紙そのものの面白さ・美しさがわかっていませんでした。

手仕事フォーラムに入った当初は、うつわ・ガラスにしか興味がなく、それが布や織物にも興味が湧き、年月が経つとかごやざるの編組品の美しさに気が付くようになってきました。

学びが深まると興味の対象も広がり、またそれが面白く、楽しいものですね。

この訪問をきっかけに紙の魅力に取りつかれそうです。

皆さんもぜひ、山根和紙資料館で、紙の面白さ・美しさに触れてみてください。

なお、訪問見学を希望される場合は、事前に日時等をお問い合わせください。

 

| 瀬部和美 | 報告 | 19:49 | - | - |
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