手仕事フォーラムblog

手仕事フォーラムのメンバーが、日々発見した事や物をお届けします
薩摩の白もん初お披露目ギャラリートーク

先日26日で終了した今回の福屋デパートの展示会では、沈壽官窯さんと手仕事フォーラムがタッグを組んで長年制作に取り組んできた『薩摩の白もん』の初お披露目の場でもありました。

お披露目を記念して、223()14時から沈壽官窯の平嶺健二郎さんと手仕事フォーラム代表の久野民樹さんのギャラリートークが行われました。

薩摩焼と沈壽官窯についての説明や誕生秘話を伺いました。

豊臣秀吉の朝鮮出兵軍が引き上げる時に、陶工を連行し、彼らが日本で並大抵の苦労ではなく作り上げてきたものが、今日の日本の陶磁器の源となっています。

沈壽官窯を作った祖先の方たちも、朝鮮から来られた人々です。

そこで作られる焼き物のうち、『黒もん』と呼ばれる黒いうつわは、庶民の日用雑器として使われてきました。

対する『白もん』は、お殿様への献上品として作られていたことから、現代では伝統工芸品として高い技術の彫刻や絵付けが施され、高級品として私たちは目にしています。

沈壽官窯の十五代ご当主と、初代手仕事フォーラム代表の久野恵一さんは、私たちが普段から使える、手仕事のものとして新しい薩摩の白もんを作りたいという考えで意気投合し、このプロジェクトは始まりました。

沈壽官窯からは、ろくろを担当していた平嶺健二郎さんが代表して制作にあたられることになり、久野恵一さんとの試行錯誤が始まりました。2013年夏のことでした。

その後、久野恵一さんは志半ばで亡くなられ、息子さんで現在の手仕事フォーラムの代表の久野民樹さんがこのプロジェクトも引き継いでくださり、準備を進めてきました。

久野恵一さんは、病が見つかってから、短い時間で急逝されたため、このプロジェクトについてもすべてを引き継ぐことはできず、恵一さんが目指していたものが100%はわからなかったため、平嶺さんと民樹さんは一から考え直すところもあり、とても苦労されました。

二人で山陰や島根の窯元を回ったり、各地の作り手の方に話を伺ったりしながら、40種類以上の形が生まれ、その中から今回お披露目された十数種類の形に絞られました。

生まれたのは、薩摩焼の白もんが高級品として存在していたことを感じさせる何とも上品なうつわたち。美しい白い色合い、確かな技術で作られた形、盛るものを選ばない親しみやすさ。

これまで見てきた手仕事のうつわのどれにも似ていない魅力のあるものです。

今後も新たな形を模索し、また土についても2年後には薩摩の土だけで作ることを目指しているそうです。

一旦は完成となり、お披露目をした『薩摩の白もん』ですが、進化を続けますので、目が離せません。

お披露目の会は、これから日本全国の手仕事フォーラム関連のお店で行われ、白もんが販売されます。

ぜひ、お近くのお店で手に取ってご覧ください。

| 瀬部和美 | 報告 | 19:54 | - | - |
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    
<< March 2020 >>
リンク集
最近の記事
カテゴリー
最近のコメント
バックナンバー
最近のトラックバック