手仕事フォーラムblog

手仕事フォーラムのメンバーが、日々発見した事や物をお届けします
静岡の石橋うなぎ店

静岡スタディーツアーの翌日は、残ったメンバー数人で、久野恵一さんも足しげく通ったという静岡の石橋うなぎ店へ。

メニューはうなぎ一本焼き定食のみ(だと思われる)。ご飯を大盛りにするか否かだけを聞かれ、大盛りを注文。

ご飯は曲げわっぱに入っていますが、大盛り用のわっぱがあるわけではなく、蓋が閉まりきらない状態で運ばれてきました。

うなぎは、しっぽが皿からはみ出る大きさで、私は緊急避難的にお新香の器に掛け、テーブルに着くのを避けました。

もっと長い皿を用意すればとも思いますが、これが醍醐味なのでしょう。

タレは甘辛のシッカリとした味付けですが、不思議と最後まで飽きがきません。全員完食して大満足いたしました。

 

もちろん、スタディーツアーの延長でもありますので、うなぎの前には松本民芸家具などを扱う花森家具店へ。

花森さんがお茶を出してくれて、しばし歓談。その後、めいめい椅子の座り心地を試しました。

取り敢えず、端から全部座ってみます。

店内に飾られている品々もどれも素晴らしく、しばし憩いのひと時を過ごしました。

 

 

久野民樹さんは花森さんと真剣に打合せの様子。

 

椅子の座面を編む職人も、高齢化等々で、なかなかに継承が難しい状況だそうです。

 

立ち去りがたくもありましたが、この後、うなぎ店へと移動したのでした。

 

 

| 中村裕史 | 食べる | 18:54 | - | - |
民俗資料室
武蔵野美術大学民俗資料室「民俗資料室の竹細工・わら細工を見る」。
報告第4弾。

このイベントでは時間の関係でカゴやザルなどの竹製品を拝見しましたが、
収蔵庫には様々な形、用途のザルがあり、ガゴがあり、箕もあり、竹製品だけでもその数は膨大です。
壁に、棚に、そして天井にも・・・まだ開いていない段ボール箱も。

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1970年から集めはじめたという竹製品は、現在約3000点が収蔵されているそうです。

その収集に初期から携わった工藤員功さんがお話をしてくださいました。
工藤さんは宮本常一の「生活文化研究会」のメンバーで、久野恵一さんの先輩だと思います。
研究会の活動のこと、収集のこと、竹細工の材料や技法など、工藤さんのさまざまなお話の中で、
柳宗悦の民芸は美というものを重点に、民俗資料は美も醜もなく集める、とおっしゃっていました。
そして、技術の優れた人のつくったものは見ていて良い。竹でも焼きものでもうまい人のつくったものは美しい、と。

資料室の膨大な収集品の中で、柳が選び取るようなものは、なかったと思います。たぶん。
私がいいなぁと感じたものはありましたが、しかし、それが今もつくり続けられているのかどうかはわかりません。
多分、ほとんどがすでになくなってしまった製品、技術だと思います。

生活文化研究会のメンバーだった久野さんは、その後一人で全国を歩いて美しいものを探し、つくり手を見つけ出し、
注文して仕入れ、それを自らの工芸店で販売しました。
武蔵美の民俗資料室に並べられた竹製品は収集された当時のまま時間が止まっていますが、
久野さんの集めたのは民俗資料ではなく、現在進行形の竹製品でした。
手仕事フォーラムの私たちが手にしている竹細工は、ああ、生き生きとしるんだなーと、資料室の中でそう思いました。
 
| 大橋正芳 | 報告 | 23:09 | - | - |
学習会@芹沢げ霹術館

沖縄をテーマにした展示&学習会が以前にもあったな…と思ったら、2006年夏でした。「沖縄風物」に描かれた特に女性の姿について、亡き久野恵一さんが「荷物を運ぶ手つきや腰つきが、まさに沖縄だ」と評されていたのを今でも覚えています。

 

晩年の弟子だった染織家の山内武志さんは、師匠の仕事に対する厳しい姿勢を語ってくださいました。ものを見ることにも貪欲で、旅路では常々「後ろも振り返って見なさい、そうすれば行きと帰りの景色を両方見られるから」とおっしゃっていた、というエピソードも印象的でした。

 

さて、今回の芹沢美術館での学習会。学芸員の白鳥誠一郎さん=手前右=が、またちょっと違った芹沢像を語ってくださいました。

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(許可をいただいて撮影しています)

 

人物、風景、動植物…「模様」になったモチーフは、その特徴を残し細部をそぎ落として表現されています。が、完璧に特徴を捉えているので、シンプルさを感じさせず、逆に生き生きとこちらに迫ります。

 

「草花文二曲屛風」を前に、白鳥さんはこのように解説してくださいました。「芹沢先生は植物図鑑のような綿密にスケッチをされ、それらを積み上げると胸の高さまであったというほどスケッチ三昧だった。それだけを聞けば、鬼気迫る感じを想像しがちだが、そうではなかったと思う。お子さんたちを連れてスケッチに行くこともあったり、楽しい雰囲気もあったのではないか。それで、作品に温かさが香りのように残る」

 

5日徹夜することもあったといわれ、生みの苦しみもあったでしょう。妥協のない緻密な仕事をしながら、仕上がったものには少しも堅苦しさを感じさせない。「それがこの作家のすごいところ」という解説に深くうなずくとともに、そのような仕事をしたいと思うのでした。

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先日、久野民樹さんが戦前に写された沖縄の写真のことを紹介してくださっていました。芹沢が描いた沖縄と、このタイミングで見つかった写真群を重ね合わせ、豊かな風土や文化をどう守り伝えるかという大きなテーマも突きつけられていると感じました。

| 大部優美 | みる | 13:18 | - | - |
10年前の盛岡

いまから10年前、2007年9月に盛岡・岩井沢家で行われた手仕事フォーラム全国大会の様子です。

(1番左が中川原さん、右の後ろ姿が大橋先生です)

 

その時は、展示会・パネルディスカッション・蕎麦会・小谷真三さんの工房見学・蟻川工房さんの見学・光原社さんの見学などがありました。

(高橋名人の蕎麦会の様子)

 

ちょうど、久野前代表と大橋先生が60歳・還暦を迎えた年でもあり、皆でそのことについても盛り上がりました。

あれから10年、今年は10年ぶりに岩井沢家で、手仕事フォーラム全国大会が開かれます。

ぴったり10年ぶりの開催、大橋先生が70歳を迎えられた記念すべき年にまた開催される、なんだか不思議な偶然です。

久野さんも生きておられたら70歳。どんな70歳だったのでしょう・・・。

 

会員の方にはすでにご案内が届いているかと思います。

2017年の全国大会も盛り沢山で皆さまをお待ちしております。

初めての方も、お久しぶりの方も、どうぞふるってご参加ください。

一同、心よりお待ち申し上げております。

なお、手仕事フォーラムは『定年制』ではなく、『終身雇用制』ですから、今年ももちろん大橋先生が皆さんをお迎えいたしますので、どうぞご安心を!

| 瀬部和美 | いろいろ | 23:17 | - | - |
「芹沢げ陲伐縄」の見学

先日、静岡で行われたスタディーツアーに参加させていただき、芹沢げ霹術館で「芹沢げ陲伐縄」を見学させていただきました。

集合後、1時間半たっぷりと学芸員・白鳥さんの解説を聞きながらの贅沢な時間でした。

文献などからは知ることができないエピソードを伺いながら見ると作品のイメージがまた違ってくるところが不思議です。

芹沢げ陲蓮沖縄の紅型と出会い、染織の道に進みます。

いままで、手仕事フォーラムの学習会でも芹沢げ陲療玄┐鮓る機会はありましたが、「沖縄以前」「沖縄以後」という形で分けられている展示会は初めてだったので、自分なりに「どこが違っているのだろう」と思いながら見学してきました。

が、しかし、どこが違うのかわかりません。

沖縄以前の作品であっても、すでにどことなく沖縄的と言いますか、たとえば色遣いが鮮やかで美しいところなど、私が勝手に紅型の影響を受けたと思っていた魅力を十分備えているのです。

沖縄以後の作品が、大柄なような気もしますが、これも作品それぞれに因るわけですし、難しい・・・と思っているところに、白鳥さんが「沖縄に渡る以前に芹沢は紅型の技法などは学んでいたので、到着して一週間ほどで「習得できた」というような手紙を書いている」というお話をしてくださいました。

なるほど、それであれば、目に見える形の技法や色遣いなどで違いがわかるものではありませんね。

学びの道はまだまだです。

今後もいろいろな場所、いろいろな機会に学び続けて、今回わからなかったところもわかるようになりたいと思います。

白鳥さん、お世話になりました。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

 

| 瀬部和美 | 報告 | 19:46 | - | - |
薩摩の大カゴ
武蔵野美術大学民俗資料室「民俗資料室の竹細工・わら細工を見る」
報告第3弾。

資料室のカゴ類が並んだ棚で、飴色に光る大きなカゴが目につきました。
真竹でしょうか、使い込まれた竹の光沢と、ふっくらとした形がきれいです。

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「市場籠<出荷籠>/野菜を市場に出す籠/φ700×φ890×h370/鹿児島川内市小倉町」
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現在の鹿児島県薩摩川内市は、薩摩半島の中央部にある日置市の北隣。
『民藝の教科書』い貌置の永倉義夫さんが「肥ジョケ」を編む写真が載っていますが、その編み方に似ています。

長辺が約90センチという大きさ。
野菜の入ったこのカゴが市場に並んでいる風景を想像すると、壮観です。

 
| 大橋正芳 | 報告 | 13:51 | - | - |
静岡スタディーツアーを開催しました

今年も静岡スタディーツアーを開催しました。

今回のテーマは、静岡市立芹沢げ霹術館で開催されている

「芹沢げ陲伐縄」展です。

真夏のような陽気のなか、各地からフォーラム会員が集まりました。

 

 

学芸員の白鳥誠一郎さんの案内で、

芹沢の紅型との出会いからその後を作品を通してみました。

そして芹沢の収集品も。

充実した展示に圧倒。

 

特に紅型の収集品は、収蔵されているものの全てが展示されていたそうです。

 

終了後は静岡駅前に場所を移して、皆で自己紹介をしつつ

今回の展示についての感想や意見交換など。

充実したスタディーツアーとなりました。

今回は初参加の会員の方が多数参加されていたのも嬉しかったです。

 

私は写真を撮り忘れてしまいましたので、

参加された皆さんのご報告を待ちたいと思います。

| 久野民樹 | 報告 | 23:43 | - | - |
沖縄・やちむん展/仙台

仙台のレ・ヴァコンスで開催された「​沖縄・やちむん展」の報告です。

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初日にお手伝いとして接客させていただいた中で感じたことです。

「お茶漬けが似合うのはどれだろう?」「煮物をのせたら・・・?」など、
具体的なお料理をイメージして悩みながらゆっくり時間をかけて選ばれているお客さま。

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山内染色工房さんの卓布や風呂敷も、夏らいし物、個性的なものが揃いました。
こちらも「やちむん」と同様です。

この悩んでいる時も楽しい時間なのでずが、そんな様子を見てさり気なくアドバイスしているオーナーの山崎さん。
その光景を見て、自然と顔がほころんでしまう私。

何だか優しい気持ちになれた『やちむん展』でした。

| 佐藤小百合 | 報告 | 01:01 | - | - |
藍染展

藍優会の第28回「藍染展」が市ヶ谷で開催中です。

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藍遊会は小福田史男さんが主宰する藍の絞り染めのグループで、
小福田さんは、『民藝の教科書』◆崟めと織り」に紹介された東京・八王子の「アマチュアの星」。
市ヶ谷の一口坂ギャラリーで一年に一度、藍染の絞り染めだけの展覧会を続けて今年で28回目。
高齢化が進んで・・・と会場でメンバーが笑いながら話してくれましたが、
指導者の小福田さんは今年で75歳。しかしもっともタフに仕事を続けるメンバーです。

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左が小福田さんの作品。
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これも小福田さんの仕事。
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針を使う手先の力と視力と、そして気力が必要な絞り染め。
後進の指導と自身の制作と、アマチュアとは言えない小福田さんの仕事ぶり。
伝統を継承するためにまだまだ絞り続け、染め続けることと思います。

展覧会は6月11日(日)まで。

| 大橋正芳 | お知らせ | 18:56 | - | - |
背負いカゴ

武蔵野美術大学民俗資料室での「民俗資料室の竹細工・わら細工を見る」。
その報告第2弾です。

資料室には農具、機織具など多種多様な“民具”が収蔵されています。
今回はその中でも竹と藁を素材とした民具がテーマでしたが、
時間の都合もあり、実際はカゴ、ザルなどを見るのが精一杯でした。

ガゴやザルなどは、その用途あるいは形体別に棚や壁面に収蔵されていて、
壁面の一つに、背負いカゴの仲間たちがたくさん並んでいました。

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写真はその一部ですが、産地の違いなのでしょうか、じつにさまざまな形の背負いカゴある‼︎
どこのものか、いつ頃のものか、残念ながら一つ一つ確かめることはできませんでした。

この中で、今もつくられているものはどれだけあるのだろう・・・。

でも、左下の、独特の形と編み方のカゴは知っています。
宮崎・日之影町の“カルイ”です。

カルイの上が熊本・水俣の“カレテゴ”。
桶のタガ状の竹が巻いてあるのが特徴で、そこに肩紐が付けられています。

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カルイは使い込まれた様子がないので、新しいものしょうか。
カレテゴは、しっかりしていますが使い込まれた良い色をしていて目を引きます。

解説してくださった工藤員功さんはカゴ類の調査・収集をされた方で、
そのお話によると、綺麗なものは新品を買ったもので、
壊れたようなものは、使っていたのを頂いたものなのだそうです。

棚にもいくつか背負いカゴがありました。
下の写真は、形がカルイに似ていますが、編み方が違います。
背側の上には頭を保護する板状のものが付いているのも特徴です。
票には「岡山県真庭郡勝山町月田」とありました。

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縁の針金が残念ですが、しっかりとしたつくりと形には惹かれるものがあります。
肩紐の配色もきれいです。

| 大橋正芳 | 報告 | 09:54 | - | - |
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