手仕事フォーラムblog

手仕事フォーラムのメンバーが、日々発見した事や物をお届けします
弘前の根曲り竹細工

弘前・岩木山の麓で作られている

根曲り竹細工の工房にお邪魔しました。

 

この日は採りたての竹からひご取りをしている最中でした。

 

縁を巻くための竹は、軟らかい1年ものの竹(春に芽が出た竹)を用います。

雪が降る直前のこの時期にしか採れないのだそうで、

1週間ほど毎日山に入るのだとか。

 

「岩木山に採りに行くんですよね?」と聞くと、

なんとお隣の秋田県内なのだそうです。

岩木山の竹は、戦後間もない竹細工が盛んな頃には

皆で競って採りあったそうで、採りやすいところには

もう生えていないのだとか。

そこまで盛んだったとは驚かされます。

 

今はもう職人さんは数える程で、見る影もありません。

 

| 久野民樹 | いろいろ | 19:24 | - | - |
丹下健三 旧倉敷市庁舎

<全国フォーラムin倉敷>が終わり、日々の忙しさにかまけている間に気が付けば11月。

この間、多くの充実した報告がなされてきたので、もういいなと思いつつも、

せっかく参加したのに何も書かないというのもお世話になった方々に申し訳ないと、

報告されていないネタがないものかと考えました。

そういえば、最終日の公開フォーラムが行われた建物については誰も書いていないので、

それについて少しでも記録しておこうと思います。

そうはいっても建築は全くの門外漢ですので専門的なことはわかりません。

この建物、現在は倉敷市立美術館ですが、もともとは倉敷市庁舎だったそうです。

 

公開フォーラムが終了し、全てのプログラムが終わって解散になった時に、

倉敷在住のメンバーから、この建物は丹下健三の建築であることを聞きました。

ちょっと変わった建物だとは思いつつも事前のリサーチ不足で知らずにいた私は、

急いで館内を回って写真を撮らせていただいたのでした。

 

ブログを書くにあたって、撮ってきた写真を並べるだけではつまらないので、

建設当時の写真が見てみたいと思い、図書館にいって書架をブラウジング。

こういう時には図書館が威力を発揮します。

 

まずは、新建築社から2002年に出版された『丹下健三』限定2,500部(大きくて重い)

に建設当時の空撮写真が掲載されていました。これがなかなかに異様な光景でおもしろい。

(新建築社『丹下健三』271頁)

解説によれば、

「丹下の構想の基本は、市の中心部に市役所と公会堂で囲まれた市民広場を設け、

駅前に、鉄道と道路交通の結節点としての駅前広場をつくり、両者をつなぐ。名高

い運河沿いの歴史的町並み地区は手をつけない。しかし、歴史的環境が現代都市に

とって深い意味を持つという認識をもっていたわけではなく、文化財としての保存

という既定路線を踏襲した。こうした歴史的町並みを丹下がどう見ていたかについ

て、担当者の西原清之は次のように記録している。

  空から見た倉敷の市街地はほとんどが木造家屋で占められていた。ある

建築家[丹下]の表現をかりれば、いちめんコケが生えたような2次元

の世界であり、そこから[都市デザイン立案のための]何の手がかりを発見

することもできなかった。

丹下はコケのような木造都市を焼け跡同類に見なして、震災復興期に焼け跡で試み

たと同じ、広場を中心に市庁舎と公会堂の集まる都市のコアを提案した。リターン

マッチといえよう。」(252)

 

次に、ハンディーな本として 豊川斎赫『丹下健三ディテールの思考』2017

の倉敷市庁舎に関するページを開く。

建築家のワルター・グロピウスが1954年に来日した際に古い蔵の街並みを訪れた際

のエピソードが紹介されています。実は、グロピウスを案内したのは丹下健三

だそうです。

 

「グロピウスは倉敷の街並みと倉敷民芸館に展示された織物を見学したのち、

ラジオを通じて以下のように発言している。

  私は倉敷について強い印象を受けた。特に表現の著しき統一を持った

この町を見出した今日は珍しい日であった。美術館の上に立って見た

屋根の形態の如くこの町の偉大なる実在はいかなる新しい建築及び間在

する何物によっても妨害されることなくあるものは独自の特性を持った

前時代の一つの町の感情さえ感じられるのである

グロピウスは日本に滞在している間、丹下を含む日本の建築家に向けて、西欧の

後追いばかりでなく、自らの伝統を大切にするよう、幾度となく説いたという。

日本の経済発展以上に伝統の継承を願うグロピウスの思想に丹下は複雑な反応を

示したが、倉敷市庁舎の設計をもって伝統的町並みの中の近代建築とはどうある

べきか、という難問に答えることになった。」(143頁)

(新建築社『丹下健三』274頁)

 

いくつか本を手に取って斜め読みしていると、この当時、伝統論争というものがあり、

伝統と創造について活発な議論がなされていたようです。

そうしたことも踏まえて見る必要があるようですが、しかし私の調べはここまで。

詳しい人がいたらそのあたりの事情と、倉敷市庁舎の位置づけについてお聞きしたい。

 

最後にフォーラムが開催された講堂(旧議場)の写真。

講堂は良い写真が撮れませんでした。

図書館で見た本の中では、『丹下健三 伝統と創造―瀬戸内から世界へ―』に

写真家ホンマタカシ氏が撮影した講堂が掲載されていて、実際の雰囲気を伝わります。

| 中村裕史 | 報告 | 19:23 | - | - |
さりげなく、
先日、横浜市の外村ひろさんを訪ねました。
静かな住宅地の坂道を歩き、坂の途中にあった外村さんのお宅は、周囲の建物と変わりがありません。

外村さんに迎えられてお邪魔すると、懐かしいような、居心地の良い生活の空間があります。
気がつくと、焼きものやガラスや人形や、お部屋のあちらこちらに美しい手仕事が飾られています。
飾るというよりも、置いてあります。さりげなく。

IMG_8450.jpg

これ見よがしのものは一つもなく、静かな日常の生活に、さりげなく、しかし特別に美しいものたちが寄り添っています。
外村さんの織物は、こうした生活の中から生まれているんですね・・・静かに感動しました。
| 大橋正芳 | いろいろ | 08:36 | - | - |
今日が最終です。
手仕事カレンダー、11月はコーヒですね。

尾山台・手しごとの特別展示「珈琲のうつわ」は、今日が最終です。
どうぞお出かけください。

IMG_8525.jpg

coffeeDMweb.jpg
| 管理人 | お知らせ | 13:03 | - | - |
岩手県滝沢「暮らしの良品展」がはじまります

岩手県滝沢市の岩井澤邸ギャラリーにて、

毎年恒例の「暮らしの良品展」がはじまります。

 

今日は、岩井澤さん、蟻川工房の蟻川さんと伊藤さん、小田中さんと共に搬入・展示をしました。

 

小鹿田焼ややちむんをはじめとした各地の陶磁器、ガラスやカゴ、

蟻川工房のホームスパン、小田中さんの染め絵や風呂敷、オリジナルトートバッグなど。

良いものをたくさん揃えて、お待ちしております。

 

11/4(日) 13:00〜はギャラリートークもありますので、

ぜひお出かけください。

 

2018・日本の手仕事 暮らしの良品展

会場:岩井澤邸ギャラリー(岩手県滝沢市葉の木沢山355-2)

会期:11/2(金)〜11/5(月) 10:00〜16:00

 

 

| 久野民樹 | お知らせ | 23:05 | - | - |
使い込まれた沢胡桃の手提げ

ある作り手さんが持っていた、沢胡桃で編まれた手提げを見せてもらいました。

 


10年ほど使ったものだそうですが、独特の艶が出てとても良い風合いでした。

(写真ではなかなか伝わりにくいですが)

 

胡桃の手提げは、割と最近作られるようになったようで、

使い込まれたものをみる機会はなかなかありません。

良いものを見たのでご紹介しました。

 

| 久野民樹 | いろいろ | 21:40 | - | - |
ていねいな暮らし
倉敷本染手織研究所の石上先生をはじめ、研究生、卒業生の方々には
全国フォーラムの際に大変お世話になりました。

SANY1377.JPG

研究所をお借りしての学習会。
その学びの場所は、簡素なしつらえで、慎ましく、控えめな輝きがありました
開設当初よりたくさんの研究生の方々と時を過ごしてきた道具たち。
機はもちろん、美しい飴色となった、かご、ざるに目がゆきます。

少年民藝館より「物言わぬ友達 − 毎日私共といっしょにいる道具類 − 美しさを備えたよく働くよい友だち」という外村先生の言葉が思い浮かびます。

そして、滑りのよい木の廊下。
毎日固く絞った雑巾で、水拭きをされているのでしょうか。
磨かれた無垢の木は光り、こちらを映すほどです。
毎日の暮らしの中で、床は私たちを支えてくれる土台です。
研究所の方々が、自分の分身のように毎日を共に過ごすものを丁寧に、敬意を払って扱っておられることが伝わってきます。
ものには一つ一つ魂が宿る、といいますが、これらの空間にある輝きがそれではないかと思いました。

DSC_0107.jpg

藤岡 葵
| 管理人 | 報告 | 23:15 | - | - |
フォーラム運営会議と取材

本日の運営会議は、会報誌『SILTA』38号(次の次の号)の取材も兼ねて開催されました。

取材に伺ったのは、ノッティングの作り手である外村ひろさん。
ひろさんの姪である仙台レ・ヴァコンスの綾さんも、たまたま?在京で、同席してくださいました。
お二人とも、先月の倉敷フォーラムでお世話になった倉敷本染手織研究所にて学ばれました。
こちらは、10期生であるひろさんの卒業証書。芹沢げ陲侶燭農められたもの。
伺ったお話の内容については、SILTA38号(来年になりますが・・・)をお楽しみに。
その前に、次号SILTA37号についても、この場で原稿の最終確認が終えられました。
お風邪をひかれてマスク姿で登場された大橋編集長、そして編集メンバーの皆様、お疲れ様です!
(そしてレイアウト担当の鶴見さん、よろしくお願いします!)
| 指出有子 | みる | 22:45 | - | - |
瀬戸焼・一里塚本業窯のロクロ仕事

瀬戸の一里塚本業窯にお邪魔しました。

今回は注文品の確認の他、水野さんのロクロ仕事の見学も目的の一つでした。

 

一里塚本業窯は、瀬戸本業窯の分家にあたる窯です。

現在の当主・水野雅之さんは、瀬戸本業窯の職人として修行したのちに、

実家の窯を継ぎました。

 

早速ロクロ仕事を拝見。まずは角湯呑です。

瀬戸で作られてきた伝統の形です。

修行時代には1日に200〜300個も作ったとか。

 

慣れた手さばきであっという間に形作られます。

大きめのなめし革をつかって、ロクロ目(指跡)を

出さないように丁寧に仕上げます。

 

これだけでは終わりません。

口当たりがよくなるよう、口縁の内側をわずかに反らします。

今度は小さななめし革を使って、非常に繊細な手さばきです。

「ここが難しいんです」と水野さん。

口を反らし過ぎても形が悪くなります。

すっと真っ直ぐ上に立ち上がる形の良さを維持しつつも、

実用に適う形を追求した結果です。

昔はこのような処理はしておらず、久野恵一からの注文だったそうです。

 

トンボ(サイズを決める道具)を使わなくても、

ピッタリと大きさが決まっていたのはさすがでした。

熟練の作り手だからこそ成せる技を見せていただきました。

| 久野民樹 | みる | 00:53 | - | - |
湯町窯の楕円皿
先の尾山台「手しごと」での「島根のやきもの」展で購入した湯町窯の楕円皿。
グラタン皿、カレー皿、ドリア皿として使うつもりでしたが、
洗いカゴにあったので洗ったぶどうを入れて見たら、あら、なんてよくお似合いと思わずパチリ。
様々な用途に使える、いいうつわを手に入れました!

スチューベンというぶどうをご存知でしょうか。

今が旬で、とっても濃厚な甘さで美味しいのですが、昨今の種なしの流れに合わない「種あり」だからでしょうか、

かなりお手頃な値段で売られています。

このスチューベン、ニューヨーク生まれなのだそうです。
ニューヨークと同緯度にある津軽で、多く栽培されています。
リーフレットによると、米国系ぶどうは果汁が多いので、噛まずに飲み込むのがポイント。
種の周りは酸っぱく、身の外側、皮の内側が一番甘いので、噛みたくなるのを堪えて
ちゅるっ!ゴクリ。あまーい!
| 指出有子 | つかう | 18:09 | - | - |
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