手仕事フォーラムblog

手仕事フォーラムのメンバーが、日々発見した事や物をお届けします
太田潤さんのお話の会を開催しました

尾山台・手しごとにて開催中の太田潤さんの個展に合わせ、

お話の会を実施しました。

小石原焼・太田哲三窯の次男として生まれた太田潤さん。

ロクロにじっと座って仕事をするのは向いていない、とガラスを志します。

手本になったのは、昔から身近にあった小谷真三さんのガラスや

沖縄、イランやメキシコなどのガラス製品だったそうです。

沖縄での修行のことから、小谷真三さんの図録に描かれていた窯の模式図を元に、

見よう見まねで築いた窯のこと。

色々とお話を伺いました。

 

「親父(太田哲三さん)がやるように自分もやろう」と、

同じものを数多く作るスタイルで研鑽を積んできた潤さん。

 

窯やガラスの状態に自分を合わせることが多く、

「振り回されるところもあれば、助けられているところもある」。

「ガラスがなりたい形にしてあげなさい」という師匠の言葉を意識しているそうですが、

潤さんの仕事にも現れているように思います。

 

決して飾らず、気取らず。素直な姿勢で物作りに向き合う潤さん。

潤さんのガラスの魅力に迫ることが出来た、貴重な機会でした。

ありがとうございました。

 

| 久野民樹 | いろいろ | 10:06 | - | - |
山根の3月

願正寺の衣笠告也さんから春の便りが届きました。

ーーあの厳しい冬の寒さもようやく緩んで、周囲の野山で色々な植物や花々が芽を出し始め、
  春の足音が着実に感じられます。山根の冬から春の兆しへ、その風景をお届しますーー


DSC08614.JPG

因州和紙で知られる山根は、日本海に沿う山陰本線の青谷駅から南に4kmほどの山里。
1月、近辺の浜はまだ冬景色。境内も雪の中です。

DSC08851.JPG

3月を迎えると、境内のサンシュが咲きはじめ、フキノトウも出てきます。

DSC09213.JPG
DSC09249.JPG

遠くの山には残雪がありますが、里の畑の菜花が春到来を告げています。

DSC09260.jpg
DSC09263.jpg

山を背に、石州瓦を葺いた願正寺本堂がとりわけ美しい姿を見せています。

鳥取市青谷町山根の願正寺は、柳宗悦が滞在したお寺で、この時の取材を基に『妙好人因幡の源左』を著しました。
第16世という現住職の衣笠さんは、手仕事フォーラムを創設以来支えてくださっている重要メンバーの1人です。
普段の活動としては、ホームページの「いただきます」を取材するという、羨ましい役割を続けてくださっています。

ーー山里の何気ない写真で申し訳ないですが、一服の寛ぎにしていただければありがたいですーー
ーー昨年の桜を追加送信しますーー

DSC04017.JPG
DSC09175.JPG

とりわけ厳しかったこの冬でした。桜が待ち遠しいですね。
衣笠さん、ありがとうございます。

| 大橋正芳 | いろいろ | 09:48 | - | - |
温泉津・森山窯へ

温泉津の森山窯へ行ってきました。

 

工房は内外ともに調和のとれた美しい空間です。

入口の前で変わった植木を見つけました。

 

植木鉢?と思いましたが、土鍋です。

 

昔、久野恵一が森山さんにお願いして作っていただいた土鍋でした。

森山さんが用いる陶土は直火には弱いため、土鍋には向きません。

ペタライトという鉱物(耐火度を高めるために用いられる)を

陶土に混ぜて、特別に作ったものです。

 

焼成がうまくいかず、製品化にはいたらなかったようですが、

わずかに成功したものをサンプルとして森山さんも所有し、

自宅で使われてきたそうです。

長年使っていたそうですが、ヒビがひどくなってきたため

植木鉢に転用したとのこと。

 

久野家でも昔よく使っていた記憶があり、今は倉庫に眠っています。

(森山さんのは呉須釉、家で使っていたのは並釉のものでした)

 

倉敷・武内晴二郎さんの作られた土鍋をモデルに作られたということで、

過去のブログでも紹介されていました。

 

http://blog.teshigoto.jp/?eid=750304

 

 

 

| 久野民樹 | いろいろ | 11:16 | - | - |
小鹿田焼・黒木力さんのこと
小鹿田焼のベテラン陶工、黒木力さん引退されるそいうです。
鎌倉・もやい工藝のブログが、そう伝えています。

仕入れ日記・小鹿田焼共同窯 2018年2月窯出し

20180216_5422304.jpg

もやい工藝の1つ前のブログに、
「黒木力さんは88歳。
小鹿田焼の現役では最高齢ですが、器が持つ力強さは健在です。
打刷毛目や飛びカンナは、白化粧がたっぷりと施されて独特の風合いです」
とその仕事が紹介されていたのですが、残念です。

小鹿田焼ベテランの仕事

20180207_5408999.jpg
| 大橋正芳 | いろいろ | 23:37 | - | - |
静かな芹美

24日(土)に、静岡・芹沢げ霹術館の協議会に出席しました。

美術館の運営などについてさまざまな意見、提案をする場でしたが、
作品、収集品、そして企画や展示も含め全てで芹沢の美学を守り伝えてゆく、
という強い使命感が学芸員氏の言動から伝わってきました。

SNSなどをもっと活用して認知度を上げたら・・・というありふれた私の意見が空中で分解してしました。

入館者が書き残した意見には、静かな館内で展示の作品や建物に包まれたときの感動がたくさん綴られています。
館の皆さんの考え方やその実現のための努力の成果だと感じました。

今後の展示がますます楽しみです。

IMG_2798.jpg

2018年の新図録です。
表紙はおなじみの「ばんどり図四曲屏風」ですが、
屏風を立てて撮った写真には陰影があり、屏風のあの存在感がぐっと伝わってきます。

| 大橋正芳 | いろいろ | 15:53 | - | - |
木綿のノッティング

倉敷、本染手織研究所を訪ねました。

今回は今年9月に行う予定の全国フォーラムの打合せです。

 

目に留まったのが木綿のノッティングでした。

30年近く使われているものだそうで、

経過とともに藍が褪せ、色が変わっていますが

その風情がまた良いものでした。

現在はウールを用いたものがメインで、木綿はあまり見かけません。

時々「木綿のものはないの?」と質問を受けるのですが、

石上先生によると、以前は木綿のものがメインだったそうで、

ウールを用いるようになったはむしろ最近とのこと。

木綿の糸は硬く、織る際に切るのが大変で、

ウールよりも3倍近く時間がかかるのだそうです。

(なのでそれほど作っていないとのこと)

 

木綿のノッティングはウールほどフワフワしてはいませんが、

手触りがよく、風合いも良いものでした。

 

| 久野民樹 | いろいろ | 18:24 | - | - |
龍門司焼にて

龍門司焼を訪ねました。

 

工房を覗くと、ちょうと職人の猪俣さんが茶家のつるを作っていました。

ツヅラを使って編み込んでいます。

 

ツヅラは九州をはじめ各地で竹細工の補強にも用いられてきました。

最近は適したものがなかなか採れないそうで、

針金や藤などが代わりに用いられています。

 

茶家のつるも、最近は人工的な材料(プラスチックなど?)で

作ったものも見かけますが、こんなところでも昔ながらの形と仕事を

維持していることは貴重なことだと思います。

| 久野民樹 | いろいろ | 21:13 | - | - |
ステキです
tumblr_p40viuKwEh1udygx2o1_1280.jpg
砥部焼・中田窯の7寸皿。

・・・なずな模様もヨーロッパの古いお皿に見えてきます・・・
・・・素直に響きあうもの同志を組み合わせるのはとても楽しい・・・

松山・ROSAのブログの画像です。
→ https://rosamatsuyama.tumblr.com/
 
| 管理人 | いろいろ | 22:05 | - | - |
絶えた箕

先日九州の某所で、佐賀で作られていたという箕を見る機会がありました。

九州の箕の産地は、今では南薩地方しかないと思われます。

それも作り手はごくごくわずかです。

 

この箕は佐賀県小城市のある集落で作られていたもので、

持ち主の話によると、40年ほど前まではつくられていたのでは?とのこと。

非常に堂々とした形で、堅牢な作りでした。

 

箕の縁に使われている木は、なんと杉の木。

他の土地の箕は、もっと柔らかくしなる木を用いますが、

わざわざ密植して、細く長く育てるのだそうです。


 

縦に編まれているのはフジ、横は竹です(富山・氷見の箕と同じ)。

桜の皮が補強のため部分的に編み込まれています。

 

日本各地、箕は同じ形ですが、つくりや材料などでバリエーションがあり、

非常に興味深いものです。

 

 

| 久野民樹 | いろいろ | 08:34 | - | - |
沈壽官窯へ

鹿児島・沈壽官窯を訪ねました。

白薩摩で日常使いの器を作ろうという、

久野恵一の生前取り組んでいたプロジェクトの打合せです。

 

日置市美山(旧苗代川)にある沈壽官窯。

写真は快晴ですが、この日は雪がちらついていました。

 

今回は、今まで作って来たものを整理して、

実際に製品化に向けた計画を相談しました。

 

その中から一点ご紹介。

龍門司焼の皿(右・少し古いものと思われます)を参考に作られた切立皿(左)です。

白薩摩ならではの温かみのある白色。

細かく入った貫入と合わせて、良い風合いを醸し出しています。

 

お披露目までもうしばらく、楽しみにお待ちください。

 

| 久野民樹 | いろいろ | 07:25 | - | - |
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
<< May 2018 >>
リンク集
最近の記事
カテゴリー
最近のコメント
バックナンバー
最近のトラックバック
ライタープロフィール