手仕事フォーラムblog

手仕事フォーラムのメンバーが、日々発見した事や物をお届けします
四本先生の作品
先日、仙台在住の鈴木節子さんから写真と布の切れ端が送られてきました。
それは、私の大学の恩師、四本貴資先生の作品の一部と、その作品を使ったジャケットの写真です。


鈴木さんは手仕事フォーラムのメンバーで、四本先生の作品などを購入して服に仕立て、
手仕事を愛するお客さんに販売しています。
このジャケットには、四本先生独創の技法による服地のための作品が使われていますが、
これは、2004年に広島の老舗デパート、福屋八丁堀本店で開催した「四本貴資染色作品展」で、
仙台から駆けつけてくださった鈴木さんが買ったもの。
それから10年の時を経て、ご希望するお客さんのためにジャケットに仕立てたのだそうです。

会場の写真を改めて見ると、服地を並べた一画に、たしかにジャケットになった作品があります。

(鈴木さんが購入された作品は、壁に下げられた作品の左から4点目)

この展覧会は、手仕事フォーラム立ち上げのきっかけをつくり、援助をしてくださった四本先生に感謝して、
創設2年目の手仕事フォーラムの企画として、久野恵一さんが福屋に持ち込んで実現したものです。

(展覧会初日、福屋の当時の美術部担当者と語る久野さん)

先生の明るい作品が会場を埋め尽くし、全国からたくさんのファンが駆けつけてくださいました。

(会場入口で、ちょいとお茶目な久野さん)

久野さん亡き後の今は、懐かしい思い出の一つです。
鈴木さん、ありがとうございます。

| 大橋正芳 | つくる | 08:38 | - | - |
門松作り
私が所属している千葉・印旛地域の若手女性農業者の会の
会員の近所の米農家のおじさんが門松を作れ、教えて
いただけるということで、去年に引き続き行って来ました。
手仕事してきましたよ。

不器用で作るのに一生懸命で、要所要所でいい写真が
撮れていないのですが、作り方をご紹介します。

(1)黒い平たいゴムを横に伸ばし、その上に稲わらを敷く。
稲わらの厚みを均一にすることが重要。
(均一でないと、後で編んでいく時に苦労する。)
それを給食センターで手に入れたという大きい缶詰の
缶に巻きつけ、ゴムで縛る。


(2)巻きつけたら、黒い紐を巻いて結ぶ。
巻く回数は、上から3・5・7回。
巻く順番は、7・3・真ん中のゴムを外して5。
交差するのは正面(結び目)の真後ろで。
結ぶ位置は、7が缶の下のライン、3が缶の1番上。
結ぶのも容易ではない。なかなか覚えられない

できたら、下をスカートみたいに広げる。

(3)上を編んでいく。
これが1番難しい。
手の動きをマスターし、緩んでこない方法(ねじる)も
マスターし、2つ目は、少し要領を得てきた。

この作業、自分が中川原さんになったような気になります。
はるかに違うのは承知の上ですが。

(4)編んだところとスカートのところ、2ヶ所のわらを
いい長さにハサミでカットし、竹を入れ、砂で倒れないようにする。
1人が支えて、1人が砂を入れるようにすると楽。
高さ違いの竹を組み間違わないこと。
1番低いのが内側。


(5)松を飾り、梅もどきを飾って完成。
梅もどきの代わりに千両や万両でもよい。

大掃除はまだですが、門松だけは用意できました。

私の住む佐倉市は、市で紙の門松を配っています。
資源保護と簡素化が目的だそうですが、紙で代用とは、
何とも寂しい。
自分で作ると愛着が湧き、去年作った門松は今年はじめの
どんど焼きで焼くのが惜しいほどでした。
自分で作ってみると、他の門松も気になり、市役所や
お店の前でも門松ばかりに目がいってしまいました。
| 林菜保 | つくる | 00:15 | - | - |
秋月ガラス工房の火入れ式
 5月12日、秋月のガラス工房の火入れ式に立ち会うことができました。
ガラス窯を見るのは初めてで、思いの外小さく、煙突も短くてちょっと驚きでした。

試験運転をする、と聞いて行ったのですが、
秋月に着くと、今日火入れ式をやるなんて小谷さん言い出すから!と久野さんたちは準備に大わらわ。
榊がない!御札がない!と言いながら、なんとか形を整え、
この日集まった久野さん、太田哲三さん・潤さん、久保さん、副島さん、そして小谷さん、
みんなで二礼二拍手一礼、今後の安全と成功を祈願しました。


そしていよいよ着火。
無事窯に火が入りました。
最初はもくもく白い煙が出ていましたが、
温度が500度くらいになると煙はなくなるそうで、
これから一晩かけて1300度くらいにまで上げていきます。


窯が熱くなってくると、ヒビが入って熱が逃げるので、土を塗って埋めながら見守ります。
小谷さんと潤さん、なんか微笑ましいです。




最後に、間違いさがし!
上の写真、何かが間違っている…。いや、間違っているのは私の方なのか?
これに込められた意味とは果たして…!?次回につづく!?

| 田代美由紀 | つくる | 20:39 | - | - |
工事2日目とりあえずここまで
今日も昨日のメンバーが集まり、窯立ち上げの工事が始まりました。 
ところが煙突用の土管の径が小谷さんの計算間違いで大き過ぎたため、
急遽私が再び佐賀県旧上野(かみの)焼の土管工場へ行くはめになりました。 
戻ってくると窯がすでに2/3ほど立ち上がっており、
これなら夕方には完成かと期待したところ、なんと今度は用いる耐火煉瓦が不足。 
しかも100枚以上も、これもまた計算間違い。 
今回の工期は3日間ということでしたが、とうとう2日目で資材不足で終了となってしまいました。
小石原焼きの太田哲三さんが山土を運んでくださったり、
また息子さんのガラス工人太田潤さんが献身的にサポートしてくれたこともあって
窯づくりそのものは順調にいきました。 
敷石工事に参加したFメンバー西村君、窯づくりから参加した高梨君、
なんといっても源野君の活躍がこの窯づくりにはかかせないことであることが
よくわかりました。 
私も店長副島も雑用などのサポートをしつつ、この小谷さんの発案工夫によって、
小谷式ガラス窯の築窯過程をつぶさに見られ、
先行きに参考になったことも大きな意義でもありました。
なお、完成までは年を越さなければならなくなりました。
冬季が迫っており、暖かくならないとこの仕事ははかどりません。
3月下旬に再び小谷さんに来ていただきFメンバーも総力を挙げて取り組んでいきたいと。 
窯はまだ未完成ですが、建屋はわずか3坪ながら立派なもので、
秋月へ来ていただいたおりにはぜひとも見ていただきたいと思います。
この狭い敷地と条件をクリアし、美しい自然環境にマッチした建物が
出来たと自負しております。
| 久野恵一 | つくる | 23:37 | - | - |
小谷真三さんの窯づくり始まる
いよいよ今日から窯造りが始まりました。 

秋月の工房建屋に小谷さんがまず入って一言「すばらしい、もったいない」と、
歩き回るには石が硬く、長い作業は辛くなるかなとのこと。
また、ガラスの破片類が刺さることも想定しないといけないとのこと。 
私ども大いに反省しました。
耐火煉瓦や土管などを購入したのはよいのですが、肝心なのは盛り土に使う山土。 
あらかじめ太田哲三さんにお願いしておき、午前中に太田哲三さん、
硝子工人の潤君も手伝っていただき、小石原土を積み込み降りてきてくれました。
皆で運ぶのですが、これが結構重くて大変。
それでも人数が多かったのとFメンバー高梨君が今日から参加してくれたおかげで
難なく土を運び込むことが出来ました。 
早速小谷さん、築窯にかかるのですが、これまで一人で計画し造ってきたのも前のこと、
ややずれが生じたりして苦戦している最中です。
そんなこんなしているうちに昼となり、遅めの昼食を皆でいただきました。 
太田哲三さん奥さん恵美香さん手製の豚汁、潤君奥さんの和子さんが
おにぎりつくってくださり、様々な各地のうつわに盛られます。 
料理を盛ってこそと言いますが、皆で楽しく食べることの方が美味しく、
うつわを楽しめるということのまさに実践でした。 
もうそろそろ夕方、なかなか窯をつくるのは大変な作業。
明日、明後日どこまで行けるのか。
| 久野恵一 | つくる | 15:55 | - | - |
優れた大工の普通の仕事
 もやい工藝 外構工事に伺った際に 藤井工務店さんで以前隣地との間に建てた塀を見ていると
道路側に立っている柱に多くの蝶々の形をした木片が埋まっていました

建築用語で 千切り(ちぎり)と言います
調べると:2枚の板などを接合するときに入れる、蝶々型の木片。堅木を使うことが多い。
背割りを固定するためにも使われた。

とあります。



↑こちらの画像の方が見やすいと思います。
これ以上 割れが進まないようにこのように木片を入れます。

丁度その横で作業していた 藤井さんの大工さんに声を掛けた

「これヒデさんがやったんでしょ?ずいぶん沢山入っているねえ」
「そうだよ やっぱり効くんだな 割れは進んでないもんなぁ」

と笑顔で返してくれた。ヒデさんはなんと言っても仕事が早い
みている間にどんどん仕事をこなしてしまう 難しい仕事もなんなくこなす
素晴らしい大工さんです。

今では大工工事と言えば与えられた材料を組み立てるだけの職人さんがほとんどで
今回のような千切りを入れるという仕事は知っている人はほとんどいないのが現状です。

この柱一本にも そのほかに 一番上部の破風板に見立てた板に入る”まゆ”
柱の角に柔らかく見せるための”面取り” 面取りの端部の処理も絶妙です




これは鈴木さんの玄関の上がり框です。(鈴木邸撮影 松本のりこ)
上の方に千切りが見えます 藤井さんの遊び心で 手前はケヤキ 奥は杉の板を
つないでいます(”はぐ”と言います)そこに隙間が空かないように千切りを入れます。

手前の木口の処理:
大工さんは木口(木の断面の部分を切りっぱなしにすること)を出すことを嫌います
そこで柱より出っ張った木口をこのように面を取って化粧にします。

美しい処理の仕方の代表です。

多くの民家などを見ると色々な処理の仕方があります。それぞれの家の格や
質によって部屋をごつく見せるか柔らかく見せるかで この面の取り方一つとっても色々変わります。

大工さんの仕事とはそうした用の美を兼ね備えて仕事をしていた物です。
そして藤井さんにとっては当たり前の仕事なのです。
私にとってもそうした技術を持った棟梁さんと一緒に仕事ができることはとても幸せです。

今後 このような仕事 作り手はもちろん 施主の側も知っている人がきっといなくなって
しまうのかなぁと思うと寂しい気持ちがとてもしています。

こうした大工の技術も残したい手仕事の一つだと思います。



| 源野勝義 | つくる | 16:50 | comments(0) | trackbacks(0) |
もやい工藝 外構工事
 久野さんが広島の展示会で不在の中 もやい工藝の外構工事は着々と進みます。
3日前には基礎だけだった現場も藤井棟梁の手際がよいので

土台取付→柱を立てて→腰板をはめ込んで→笠木を乗せて と大方の作業が終わりまました。


数日で組み上がってしまい 簡単にできるように見えますが

材料の選定・木取りをして 下小屋で組み立てるだけの状態までにするのが一苦労です。


以前の塀よりも二回りほど柱などの部材を太くしたり、インドの釘を使って少し重厚な感じに仕上がっています。

道路沿いにブロックの塀が立っていたのですが 取り壊しモチノキの奥に住まいの門扉を
設置したので道路沿いがすっきりした感じになりました。

これも久野さんと藤井さんが打ち合わせている課程で決まりました。
久野さんの直感でここは広々とした感じにしたいから門扉を奥に引っ込めて・・・
という感じでその場で決定 藤井さんもいいよわかったと あうんの呼吸です。


お母様もどんなになるか興味津々で様子を見に 今度はこうなるのね・・・と


モチノキの影に控えめに住まいの門が出来上がります。


こちらは駐車場の脇
これまでの久野さんの家造りは特に風通しのことに気を遣います。今回もざっくり粗めの
格子を下の部分に取り付けて
風の通り道を造っています。

上部の板はこれも朝鮮張りで 桧・杉・楢・樫・ケヤキ・松 など色々な材料を使って
貼っています。
全ての材料を厚さを揃え無くてはならないので 一種類の材料で作るよりずっと手間がかかります。

お店への入り口の戸をガイドする金物
この画像は以前から使用していた物 ローラー部分のゴムは劣化で割れてしまい
内側のローラーのゴムは全部取れてしまっています


今回用に鍛冶屋さんに作ってもらった物
ローラーもウレタン製でゴムよりも丈夫です。鉄骨部も前の物より厚い鉄板で作ってあります。
前の物よりもっと持ちます。


お店側から見た内観 しっかりした壁で囲われて 風窓から光も入ってとても気持ちが良いです。


扉はただいま制作中 新しくなります


道路側から この日の作業は終了 板金やさんも来てくれて 笠木の上にも板金を被せて
前の塀には板金は無しだったので さらに持ちが良くなると思います。

今後は 新しい扉を取り付けて その後 塗装仕上げです。

さらに雰囲気が良くなって 完成です。

| 源野勝義 | つくる | 19:10 | comments(0) | trackbacks(0) |
手仕事の家づくり:階段
その道のプロから見てさえ、想像しにくいものはあるようです。
現在の家づくりにおいて、その最たるものが1階と2階を結ぶ「階段」です(未完成)。玄関まわりの空間に位置する階段は、たいへんシンプルなようで最もイメージしづらいものとなりました。
昨今の住宅では、安全などの考慮もあってか、上りながらぐるっとまわるスタイルの廻り階段が多い気がします。私も設計時は思案しましたが、久野氏のご自宅の階段を上ったときの爽快な印象もあり、設計の源野さんの御力添えを得て、結果、直階段としました。まっすぐですが、最初と最後に廻りをつけているので、厳密には上下廻り階段というのでしょう。
素人である私はもちろん、このイメージのしづらさは大なり小なり、他の方々も同じようでした。あーでもない、こーでもないというなか、藤井工務店の政一さんが実際に使う大きな木板を当ててみると(写真は政一さんと五郎さん)、一目瞭然。

設計図と現場で見えるものに小さな差が生まれるのは当然ながら、施工時でさえこんな状況も生じます。現場という言葉どおり、そのあらわれかたを皆で知恵を絞り、作っています。

| 中川原 | つくる | 00:00 | comments(0) | trackbacks(0) |
手仕事の家づくり:太田潤さんのランプシェード
年末の鹿児島で流行に遅れることなくノロウイルスにかかってしまい、
年を越してどうにか体調は万全に戻ったのですが、
以前のように美味しくお酒を飲めない日々が続いています。 
皆さま、たいへん遅ればせながら、本年もよろしくお願いします。 
久野恵一氏の有難い配慮とご縁によりまして、
先日、小石原で手吹きガラス工房を営まれる太田潤さんから
ランプシェードを贅沢にも拝受することができました。
風の便りで聞いていたものが実物として目の前に現れると感慨はひとしおです。
設計の源野さんが見立てられた器具との相性も良く、
その風合いと佇まいが素敵なのです、とても。
(これは世に購入したい女性や若者が大勢いるであろう品物に違いありません。
もやい工藝での販売開始をぜひお待ちしましょう) 

同時に、久野氏と設計の源野さんの目による、いくつかのランプシェードも届きました。
やや大ぶりの美しいステンドグラス製、開花した花びらのようなガラス製、
最後は羊の皮製という珍しいものでした。
(写真の人物は、現場の作業を切り盛りする親方の五郎さんです)

そして先日は、初めての「秋月」訪問となりました。
店主の副島さんとも久々の再開です。
久野氏からの事前の助言もあり、店の二階を特別に拝見させていただくと、
それはそれは居心地のよさそうな空間が、川のせせらぎに包まれて、ありました。 
店内にあしらわれた天保の頃ともいう古木使い、店の紅色の床などとともに、
これは、家づくりの勉強になります。 
この流れで太田潤さんの工房にもお伺いしたかったのですが、
あいにく地方出張中とのことでご不在。
その場で一筆をしたため、とりいそぎの御礼をお伝えすることになりました。 
嬉しくもそのご返答がさきほど手元に届きました。 
太田潤さま、ありがとうございます。
| 中川原 | つくる | 11:53 | comments(1) | trackbacks(0) |
山葡萄の皮剥き体験
 

つい先日、久野さんに同行しての東北の旅で、貴重な体験がありました。

今までも何度かこちらの作り手宅を訪ねる機会はあったのですが、今回はちょうど山葡萄の皮の採集時期で、ひょんなことで“皮剥き体験”の機会を得ました。いつもの如く話好きな作り手の話を一通りに聞き終えて、帰ろうと車に乗り込むその時に『山葡萄の皮でも剥いてみるか?』と気軽に引き止められ、こちらとしては願ってもない機会ですし『えっ。いいのですか?』と逆に聞き返してしまいました。大切な材料を素人が台無しにしてはとの心配をよそに、その場で作業が始まります。


おおかたは山の採取現場でこの作業を済ませてくるようですが、時折は持ち帰ってきて自宅横の作業場で剥くこともあるとのことで、この日は本当に幸運でした。



外側のササクレのような薄皮をまず剥くと、その下にお馴染みの厚さの皮が現れます。思った以上に簡単に(あまり力を入れずとも)剥けていくのですが、やはりそれなりのコツがあり、そのコツを教えて頂くと、より簡単に綺麗に剥けます。もちろん初めて剥いてみた私と何十年ものキャリアの作り手では、スピードも材料としての仕上がりにも歴然とした差があります(当たり前ですが)。この時期は最も水を吸い上げる頃なので、皮下の水が通る道が広がり、より剥け易いとのことでした。剥いた後の幹の瑞々しさは印象的です。


ささっと束ねて、材料が出来上がります。

本当に良い体験が出来ました。製品が出来上がるまでのほんの一行程なのでしょうが、私にとっては非常に貴重な経験でした。このような現場での経験の積み重ねが、いずれ大きく役立っていくのでしょう。作り手と久野さんに深く感謝です(ありがとうございました!)。



写真だと見え難いのですが右端にあるものは、物干し竿を縦に二本繋げた先に鎌を取り付ける作り手オリジナルの道具です。採取現場の困難な状況が想像出来るものです。そんな様々な手間があってこそ、あのような美しい手仕事の品が生まれてくるのだとも改めて実感でした。

| 鈴木修司 | つくる | 09:06 | comments(1) | trackbacks(0) |
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